経営戦略

顧問先の言うことを聞いちゃダメ!伴走型税理士の本質とは?

From:高名一成

 

今から15年くらい前の話でしょうか。

 

これは僕がコンサルの営業を始めたころの失敗談。

 

僕はある時、お客さんから「◯◯について教えてほしい」ととあるメソッドを求められました。

 

僕は向こうから求められていることにテンションが上がり2つ返事でOKしました。

 

「これは長く続くな」なんて思って、素直にそのやり方を教えることとそのサポートを売りました。

 

しかし結果は…数ヶ月で終了。

 

「やり方は理解しました」「もう大丈夫です」

 

そんなふうに言われ、あっさり契約が終わってしまったんです。

 

当時はショックでした。

 

長期的によろしくお願いしますみたいなニュアンスを出していたのに、結果がこれですから…なんだか、都合よく使われたような気がして腹が立ったのも覚えています。

 

でも今振り返ると、理由は明らかです。

 

メソッドを求めていた人に対してメソッドをそのまま提供してしまったので「やり方は覚えた → あとは自分でできる」そう判断されても当然です。

 

これは有形商品やオンライン教材のような売り切りの商品であれば別に問題ありませんが、継続を前提とするコンサルの場合は考えものです。

 

本来、お客さんが求めている「メソッド」はゴールに向かうためのただの手段にすぎません。

 

ですから、当時の僕は長期的な契約を得るためには、求められているメソッドをそのまま売るのではなく、ゴールを聞き出しゴールを売らなければいけなかったんです。

 

それから、コンサルとしてもっと重要なことがあります。

 

それは多くのお客さんは、手段を間違えるということです。

 

お客さんはゴールに近づくためにいろいろ考え、これだと思ったメソッドを選ぶわけですが、その道のプロから見ると、そのメソッドは、

 

✅ 本質からズレている
✅ 優先順位が違う
✅ そもそもの課題が見えていない

 

こういう状況に陥っていることは少なくありません。

 

例えば、資金繰りが悪くキャッシュを得たい…こういった背景がある中で売上アップに取り組む時は新規獲得で売上を増やしてはいけません。

 

単価が安く儲からない上に、広告費やその他もろもろのコストがかかり、より資金繰りが悪くなる可能性が高いからです。

 

でも、この状況の場合たいていの人は新規獲得をしようとするので、新規獲得メソッドを求めます。

 

求められたメソッドをそのまま提供したら、この会社はより悪くなってしまうでしょう。

 

これは一例ですが、多くのケースではお客さんの要望を聞けば聞くほど、ゴールに近づくどころかあさっての方へ向かう可能性が高いんです。

 

お客さんの力になるという意味でもメソッドではなく、ゴールを売るのはとても大切です。

 

製品サプライヤー vs 戦略的パートナー

 

お客さんの要望に従って「言われた通りに提供する」立場は、いわゆる製品サプライヤーです。
サプライヤーの特徴はこうです。

 

✅ 言われたことをやる
✅ メソッドややり方を提供する
✅ 結果は顧客まかせ
✅ 比較される
✅ 価格競争に巻き込まれる
✅ 長期契約にはならない
✅ イヤなお客さんが増える

 

まさにあの時の僕は、完全にサプライヤーでした。

 

一方で、戦略的パートナーとはこういう存在です。

 

✅ 要望を鵜呑みにしない
✅ ゴールを設定し、最適な道のりを設計する
✅ 迷ったときに正しい方向へ引き戻す
✅ 一緒に結果を作り上げる
✅ 比較されず報酬が高くなる
✅ 長期で伴走する
✅ 信頼が高まる
✅ いいお客さんが増える

 

製品サプライヤーと戦略的パートナー、どちらがお客さんから求められ、お客さんのためになるかは一目瞭然ですよね。

 

あなたがお客さんの業績に貢献したい、お客さんに求められたい、長期的な契約をしたい、と思うのであれば戦略的パートナーになりましょう。

 

「手段」ではなく「未来」を売る

 

手段を売るか、未来を売るか、この違いこそが、短期契約で終わる税理士と、長期契約になる税理士の分岐点です。

 

コンサルは、お客さんに言われたことをそのまま提供することではありません。

 

コンサルの本当の価値は、ゴールの設定、そこまでのプロセス設計、優先順位の判断、伴走しながら成果に導くことここにあります。

 

お客さんからの要望はもちろん聞き入れますが、一度受け止めましょう。

 

その要望がゴールにつながるかどうかはプロであるあなたが決めるべきなんです。

 

メソッドを売れば数ヶ月で終わる。

 

ゴールとプロセスを売れば、長期で価値が積み上がる。

 

顧問先が本当に求めているのは、手段ではなく「たどり着きたい未来=ゴール」 です。

 

だから、要望に従うのではなく「ゴールに向かう道」を戦略的パートナーとして一緒に作り上げましょう。

 

税理士業界ではよく伴走型コンサルがいいと言われていますが、戦略的パートナーは言い換えれば伴走型コンサルです。

 

これこそが、これが伴走型コンサルティングであり戦略的パートナーとして選ばれる働き方であり、営業の本質です。

 

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