From:高名一成
「このお店で買うのやーめた!」
おとといの日曜日、僕はこう思ってお店をあとにしました。
僕はここ最近欲しいものがありました。
それは散歩やランニング用のキャップです。
キャップは夏の熱中症対策の重要アイテムです。
もともとキャップは持っていましたが新しいものが欲しかったので、日曜日に買いに行くことにしたのです。
最寄駅のデパートに向かいスポーツコーナーでいろいろ見て物色。
いくつか見ていると目星いものが見つかったので、それを買うことにしました。
その時に一緒に行った奥さんと「ネットで買った方が安かったりしそうだね」みたいな会話をしました。
実際どうなってるんだろう?
と、気になった僕はスマホで調べてみると、同じものが安いどころか半額以下で売っていることに気づきビックリしました。
それを見た僕はお店に申し訳ない!と思いながら、何も買わずお店をあとにし、ネットで買いました、、、
このエピソードから伝えたいことは、人は同じ商品(同じような商品)なら安いものを選ばざるを得なくなるということです。
同じ商品(同じような商品)をより安く買おうとするのは、人の購買心理としては当たり前ですから。
だから、コモディティ化している商品を売る場合は、どこよりも安くすることがベストなやり方ということになります。
でも、このやり方では売っても売っても売上はたいして増えません。
利益で考えるとマイナスの可能性もあります。
今、コモディティ化商品を世界で一番販売しているのはamazonです。
しかし、世界で一番売っているのにも関わらずamazonの小売事業は利益は出ていません。
利益が出ていないどころか数年前まで赤字事業でした。
じゃあ、amazonは儲かっていないのかというとそうではありません。
あまり知られていませんが、amazonの利益はAWSというクラウドサービス事業が生み出しています。
だからamazonとしてはこのクラウド事業がとても重要なのですが、この事業を成り立たせるためには儲からない小売事業が必要です。
なぜなら、クラウド事業は小売事業が獲得した顧客とキャッシュフローが運営の源泉となっているからです。
小売事業が獲得した顧客とキャッシュを使って、クラウド事業のサービス拡大や顧客獲得をやっています。
それによって儲かるクラウド事業がどんどん伸びています。
小売事業は儲かりませんが集客やキャッシュを生み出すためにとても重要な事業なのです。
これを税理士事業で考えるとどうでしょうか?
amazonでいう小売事業は何に当てはまりますか?
amazonでいうクラウド事業は何に当てはまりますか?
これを考え、この仕組みを作り上げることが今後の経営ではとても重要です。
これから考える時には特に儲かる方の事業を重点的に考えて、そこに経営資源を投資してください。
儲かる事業を作り、それを伸ばすための動線を作っていくという順番がセオリーなので、まずは儲かる事業が先です。
ー高名一成