From:高名一成
一時は収束しかけた新型コロナウイルスの感染者がまた増えてきています。
東京の連日感染者が増加している状況を見ると、また緊急事態宣言が発令されてしまうんじゃないか、と思ってしまいます。
そうなると中小企業の経営が心配になります。
昨日のニュースでコロナ関連での破綻が300社を超えたと報道されていました。(失業者は3万人だとか)
業種別で見ると飲食業が一番多く49社が破綻しています。
これはこれからも増えてくるでしょうし、ちょっと見逃せる状態ではありません。
資金繰りが最優先ですが、これから自助努力で売上を増やす施策も考えなければいえけません。
税理士事務所には中小企業の経営のドクターとも言える立場なので、ぜひこの部分も支援してあげてほしいと思います。
支援といってもまずは情報提供やアドバイスすることから始めるといいと思います。
飲食店にはぜひ顧客リストを作ることをアドバイスしてあげてください。
顧客リストさえあれば厳しい状況を一変させられます。
例えば、顧客リストがあればテイクアウトやデリバリーを始めた案内をいち早くお知らせすることができるし、お店を再開させた報告をお知らせすることもできます。
常連さんならお店を応援したい気持ちがあるでしょうから、何かをやっていることを知れば助けになってくれる可能性はおおいにあるでしょう。
それに顧客リストがあれば、いろんなマーケティング施策を打つことも可能です。
初めてお店に来たお客さんに対して、DMを送ればリピートしてもらえる可能性が高まります。それを続ければゆくゆくは常連さんになります。
顧客リストがあるか無いかで、お店の状況は間違いなく一変します。
でも、顧客リストが無ければこういったことを能動的にやることができません。
全てがお客さん任せになってしまうので来てくれるのを待つことしかできません。
これは博打のようなものです。
これは経営的にはとても怖い状況ですが、実はほとんどのお店には顧客リストがありません。(あっても活用できているところはほぼありません)
マーケティングの世界では「顧客リストが無いビジネスはビジネスでは無い」と言われています。
顧客リストはすぐにたくさんの数が集まるものではないので、毎日少しずつ集めていく必要があります。
それを積み重ねて数を増やしていくことがお店の成長に繋がり、今回のような時にお店を助けてくれます。
これは飲食業に限ったことでは無いので今日の監査の時の1つの話題にしてみてください。
これが情報提供になりアドバイスになり、経営支援の第一歩です。
ー高名一成