From:福元友則
感のいい人はお気づきだと思いますが、オレ流というのは自分流ということではなく元中日ドラゴンズの監督だった落合監督流ということです。
オレ流って言葉流行りましたね?!
落合監督は選手としても超1流でしたが、監督としても超1流でした。
中日は地元球団なので、子供の事からの大ファンです。
選手としても監督としてもとても頼りになる人でした。
監督を務めた当時の中日の戦力はセリーグで何番目か、優勝できるほどではなかったと思っているのですが、それでも4度のリーグ優勝に、1度は日本一になりました。
文字通り「常勝軍団」に育て上げた手腕が賞賛されました。
そこで落合流の監督手法が当時注目され、オレ流と呼ばれていました。
最近、チームづくりについて研究していまして、特にプロスポーツのチームづくりについて調べているのですが、そんな中で落合監督の著書「コーチング 言葉と信念の魔術」という本に出会いましたので、そこから気になったところを紹介します。
■「育成の主体は、選手」
コミュニケーションの主体は、選手、部下、つまり教えられる側だということです。
教える側がどう教えようが、教わる側が教えられた事を理解して実行しなければ、物事は前に進みようがありません。
■コーチングの基本は「自分自身で考えられるように育てていくこと」
「見ているだけが理想のコーチングと書いたが、この見ているだけというのは、見ている側も本当につらい。
さっさとアドバイスしてしまった方がよほど楽だ。
「時は金なり」という言葉から考えれば、「そんなに遠回りしていないで、こうすれば別の答えが出てくるじゃないか」とアドバイスを送るのが近道かもしれない。だがそれはあくまで上に立つ人間の考え方だと思う。
■指導者も選手も、短期間に結果を求めてはいけない
練習でつかんだことを2,3年かけて完成させればいい。間違っても、1週間後に結果を求めようとするな。
どんな世界でも、指導者が教えた人間がすぐに結果を出して欲しいと願う。
願うだけならいいが、結果を残してもらわなければ困ると考えるのが現実だろう。
以上、落合監督の著書「コーチング 言葉と信念の魔術」より引用
結果が求められるプロの世界で、相当なプレッシャーの中でこういった姿勢を貫かれたことに尊敬の念をいだきます。
それもこれも、指導者としての自身への自信からくるものなのでしょう。
僕の周りにいる圧倒的な結果を出している経営者にきいた経営の1番の秘訣もみんな共通するもので、「忍耐」でした。
1人1人のよさをみつけてあげて、そこを伸ばしていく。
こちらに合わせるのではなく、彼らの良さを活かす経営をする。
そうすることで、人材が人財になり、飛躍的に会社が伸びたそうです。
自分の計画にあわせて人を成長させようとするのが経営ではないということですね。
僕もそういった社長さんに教えられて、自分のコンサルタントのあり方がかわりました。
以前は知っている知識やノウハウを教えたがるコンサルタントでしたが、今はクライアントが中心になり、教えないコンサルティングになりました。
クライアントやコンサルタント育成の時には、基本相手にあわせるようにしています。彼らが自分で問題を問題として認識してはじめて様々なノウハウが役にたつと考えているからです。
また1人1人の型を見つける、それを形にする、時間をかけて繰り返す中で自分のモノにするということが自律型のクライアントやコンサルタントを育成することになると信じてやっています。
相手が困っている時に手を差し伸べるほうがかんたんで楽なのですが、相手がそこから求めてくるまで待つというのは大変ですが(我慢の連続ですが)それが忍耐だと思って成功の秘訣だと思って日々精進しております。
ぜひ部下の育成や経営の方針の参考にしてください!
−福元友則