From:高名一成
お客さんは自分が欲しいと思ったものに対してお金を払います。
お客さんは自分で選んで納得したものに対してお金を払います。
これは当然のことで、お客さん側の権利です。なので、欲しくもないものにお金を払ったり、納得していないのにお金を払ったことがあるという経験はあまりないはずです。
お付き合いで買うとか以外は。
でも、今そういった当然の権利を行使できないサービスが増えてきています。
自分で選ぶこともできないし、欲しいと思っていなくてもお金を払わなければいけないサービスがあるんです。
一見、最低のサービスにように思えますが、そうではありません。これはお客さんのある感情に対して、とてもフィットしたサービスなんです。
お客さんは疲れ果てている
そう、お客さんは疲弊しているんです・・・。
というのも、日経ビジネスのアンケート結果によると、消費者の2人に1人は買い物をすることに「ストレス」を感じているようです。本来楽しいはずの買い物をすると、逆に負の感情がたまっていくんです。
理由としては、「選ぶのが面倒」ということがあげられています。
これは、今の日本が情報過多であり供給過多であることが一番の原因です。たくさんの情報から取捨選択し、たくさんのお店から1店舗に選択をして買わなければいけないということにストレスを感じているのです。
そして、野村総合研究所の調査によると、今は「安さ」「プレミア感」などよりも徹底的に利便性を求めて買う人が増えてきています。安いからとか、高級だから希少性があるからとよりも、便利さや手軽さを追求するということです。
そこでヒットしているのが冒頭の話の選べないサービスです。
例えば、「エアークローゼット」というサービスがあります。これは洋服のレンタルで、スタイリストがオススメしてくれた商品がネット宅配で定期的に届くサービスです。つまりプロが勝手に選んでくれるということです。
音楽配信サービスの「スポティファイ」というサービスでは、AIが音楽の視聴履歴からオススメ曲を選んでくれたりします。
saketakuというサービスは日本酒ソムリエが「美味しさ」と「希少性」にこだわった入手困難な日本酒を選んで毎月宅配してくれます。
書籍でも似た様なサービスがあります。
僕は個人的にこの日本酒と書籍のサービスは利用しているのですが、プロが厳選して選んで送ってくれていることにけっこう満足しています。なぜなら、自分で選ぶのは面倒だし、大変だからです。
仕事柄、こういったサービスに関心があり利用しているのもありますが、、、。特にこういったサービスをやっている会社はマーケティングがうまいので勉強にもなるんですね。saketakuなんかはサービスとマーケティングがしっかりしてビックリしたくらいです。
話はそれましたが、、、
プロとしての仕事
今の時代は選んであげる、ススメてあげるということが消費者の購買を後押しする大きな要因になり得るということです。
多くのお客さんは疲れはてているので、プロとして自信をもって、お客さんの欲求を満たしてあげたり、ステップアップの道標を作るということはお客さんも求めていることです。つまりそれが、大きな売上アップにつながるかもしれません。
あなたの仕事に生かすことができるか?
参考になれば幸いです。
ー高名一成