From:福元友則
経営の勉強をすると戦略が大事だみたい流れになるじゃないですか?!
「戦略というのは戦いと略すと書いて戦略。戦わずして勝つためのものが戦略だ。」みたいな。
たしかに戦わないで勝つことができるのってとても魅力的に聞こえます。
でもそれってどうやったらできるのでしょうか???
戦略というのは、自分たちが優位な戦術を有利な状況でつかえるようにするためのものなのです。
例えば、もし長篠の戦いにおいて、織田信長が鉄砲という圧倒的な武器がなかったとしても同じ戦略をとったでしょうか?
もし武田軍も鉄砲を持っていたとしたら、同じ戦略をとったでしょうか?
絶対違いますよね!
信長は自分たちだけが鉄砲を持っていることを確信していたからこそ、そして鉄砲が騎馬軍に対して圧倒的な戦力だったからこそ鉄砲で騎馬軍に勝てる戦い方を考え、採用し、見事勝利を収めたのだと思います。
つまり使える戦術次第で戦略は変わってくるわけです。
よくあるパターンだと、戦略をたててから、戦術を決める順番で物事を決めていきますが、これはその会社が圧倒的に優位な戦術があるとさきにわかっている時のみ有効なパターンです。
普通の会社には残念ながらそんなはっきりしたものがないケースが多いんです。
そういう時はどうするかというと、競合と小競り合いしながら進んでいく方向をとるのをやめることです。
こんなことをしていても大して利益はでません。
大抵競合とここが違うというサービスの差別化というのは、顧客にあまり理解されません。
違いが認識できないし、説明されても理解できないんです。
なので、そういうサービスの差別化を目指すのはなく、何か今までとは全く違う、競合とも全く違うサービスを展開するようにするのです。
この時に大事なことは未来予測です。
今後、世の中がどう変わっていくのか?
それに従ってお客さんのニーズはどう変わっていくか?
それに従って競合はどう変わっていくのか?
こういったことを予測しなければいけません。
未来予測にもとづいて戦略をたてることができると
「仕掛けて待つ」ことができるようになります。
つまり未来から逆算して自分だけ先に準備して、いち早くその時代を迎えることができるようになるわけです。
仕掛けて待っている人は、競合が対応におおあわてしているのを横目によく準備された、しかもお客さんが望んでいるサービスを自分たちだけ提供することができるので、がっぽり利益をあげることができるのです。
経営においては競争するのではなく、先回りすることが重要なんです。
みんなやっているサービスには魅力も、儲けもありません。
みんなと違っても、それが時代遅れでは意味がありません。
お客さんが望まないものでも意味がありません。
戦略において重要なことは経営分析のフレームワークを使いこなすことではありません。正しい未来予測を行い、それにむけていち早く準備をすることなのです。
これから(特に東京オリンピック明け)はどんな世の中になっていくでしょうか?
その世の中の変化に対応するために経営者として今から準備しなければいけないことは何でしょうか?
ぜひ少し時間をとって考えてみてください!
ー福元友則