From:高名一成
新規客の獲得は経営においてとても大切なことです。
新規客を獲得できなくなった時点でそのビジネスの成長は止まります。なので、新規客は獲得し続けなければいけません。
でも、今日はそれをいったんやめましょうというお話しです。
なぜなら、売上を増やす時には新規客を獲得する前にやるべきことがあるからです。
新規客を獲得する時に一番有効な手法はライバルよりも価格を安くして売ることです。これより有効な手段は他にありません。
もちろん、価格を安くしているので売上が増えても利益は減ります。さらに広告に対する費用もかかります。
つまり、新規客の獲得はお金がかかるということです。なので、新規客の獲得をたくさんするためには、お金をたくさんかける必要があります。
僕たちはこの新規客の獲得にかかる費用をどこかで捻出しなければいけません。
それが僕たちがいつもお伝えしている、単価アップです。
単価アップに広告は必要ありませんし、販売額が高くなるので利益も大きく残ります。
そして、その利益を使って新規客を獲得をしていく流れを作るとビジネスは安定的に成長します。
なので、まずは単価アップをしなければいけないのですが、多くの人は抵抗をしめします、、、
お客さんが減る?売上も減る?
多くの人は単価アップをすると客数が減って売上も減ると考えているからです。
でも、これは正解で客数は間違いなく減ります。
大手牛丼チェーン店の松屋とすき家は今年に入り大きく客数が減少しました。
すき家は6月までで4ヶ月連続で客数が減っています。松屋は9ヶ月連続で客数が減っているそうです。
単月で客数が減っているのであれば、たまたまかなと思いますが、何ヶ月も連続となると何かしらの理由があるはずです。
そして、その理由は牛丼の値上げにありました。
この2社は値上げをしてから客数が大きく減ったそうです。そしてその減ったお客さんはどうも吉野家に行っているようで、吉野家は客数を増やし続けています。
一見、戦略ミスの様に見えますが、すき家も松屋も売上高は好調とのこと。減った客数の分、単価アップが売上高の好調を支えています。
意外かもしれませんが、これは牛丼業界だけの話しではありません。
単価アップをしている他の多くの飲食店やお店、会社でも同じことが起きています。
単価アップをすると客数は間違えなく減りますが、売上は減りません。だいたいのケースでは逆に売上が増えることの方が多いんです。
それだけではありません。
単価アップをしても売上が減らないということをお伝えしましたが、それだけではありません。
この場合、売上高のうち単価アップという構成要素の割合が増えるので、利益が大きく増えます。
そして、客数が減っているのでお店や社内のオペレーションも楽になります。分かりやすくいうと、忙しくなくなるということです。
売上は増えているのに忙しくなくなるのですから、従業員にとってこれほどいいことはありません。es(従業員満足度)も高くなるはずです。
売上を減らすことなく、利益を増やし、オペレーションも楽になり、新規獲得の費用も捻出できるのが単価アップです。
なので、新規獲得をうまくやるためにも、まずは単価アップに取り組むことを考えてみてください。
そして、あなたの顧問先で、利益がない、新規獲得が思うようにできない、いつも忙しい、という様な顧問先があれば、それは単価アップに取り組まなければいけない状況かもしれません。
ぜひ巡回監査のついでにアドバイスしてあげてください。
ー高名一成