From:福元友則
ほとんどの事務所はこれから1年で1番たくさんの事業者に会う時期をむかえます。
確定申告と決算説明をするためです。
税理士であれば、お客さんから依頼された申告を期限内に済ませるのは当たり前。
事務所としての違いを見せれるのはそれ以外のところにあります。
付加価値のことです。
これから記帳業務はどんどんなくなっていくでしょう。
クラウド会計のことは言うまでもなく、現金取引のデジタル化も見えているからです。
一番よく聞くのは、早期決算早期申告です。
ですが、これたぶんですが、あまりお金にはならないと思いますし、クラウド会計時代に税理士にわざわざ頼む理由にもならないでしょう。
ですので、それ以外。
彼らの問題や悩み聞いてあげるものだったり、解決してあげるものだったりが必要になってくると思います。
ですが、法人の社長と違って個人事業の人はそこまで業績拡大とかに意欲的でない人が多いのも事実。
例えば、人を雇うことでもっと仕事のチャンスがあることをわかっていながら、人に教えることであったり、管理することだったりが嫌で事業を大きくしたくないと考えている人がたくさんいます。
仕事よりプライベートを優先したくて独立したなんて人もたくさんいます。
表面的に話を聞いてしまうと、彼らは経営に興味がない。
経営指導をするだけ無駄のように感じてしまいます。
ですが、現実はそんなことはありません。
話をしっかり聞いて、やりたいこと、実現したいことを確認していくと理想を現実にするにはもっとお金が必要だということが必ずわかります。
この理想と現実のギャップこそ、彼らの課題であり、彼らが今見えていない問題なのです。
実際、目的やそこからの目標が定まると急に仕事モードになる人もいますし、よりいききと仕事もプライベートも過ごすことができるようになる人もたくさんいます。
ですから、決算説明はこうした話を聞くいい機会になりますので、しっかり話をきいてみましょう。
またただ聞くだけでなく、話を掘り下げて、なぜそう思うのか?なぜそう考えるようになったのか?を確認していくようにしてください。
こうした材料があれば、その理想のメリットデメリットを説明してあげることもできますし、理想を現実にするためのロードマップをしめしてあげることもできるようになります。
それを一番得意な数字に落とし込んで、数値計画から予実管理してあげることも場合によってはできます。
自分の夢とか理想を共有してくれる人はほとんどいません。
ましてやそれに協力してくれる人となると彼らの周囲には全くいないでしょう。
ですから、お客さんにとって特別な存在になることができます。
今年の確定申告とその決算説明の時にはぜひやってみてください。
自分の力になりたいという人をうっとおしく感じる人はほとんどいないどころか、感激されること間違いなしですよ。
ー福元友則