From:高名一成
マーケティングやセールスを勉強すると、よくターゲットを絞ろうという話しになります。
なぜ、ターゲットを絞るのかというと、見込み客に自分たちを見つけてもらいやすくなるからです。
ターゲットを絞ることで、その人たちだけに向けたメッセージを送ることができます。
するとその他のメッセージよりも目立つようになります。
だから、販促物の反応が高まったり、セールスの成約率が高まって売上が増えるので、よくターゲットを絞ろうと言われています。
この考え方は正解ですが、覚えておかなければいけないのはターゲットを絞るということは見込み客の数を自ら減らしているということです。
例えば、税理士業界では業種特化することでターゲットを絞っている事務所があります。飲食店専門税理士、美容室専門税理士、歯科専門税理士、といった様に。
該当する業種から見ると、他の税理士より、自分たちに合っているように見えるので、魅力的に見えると思います。
でも、その他の業種から見ると自分には関係ないと思われ、顧客化はしていきません。
業種特化をするということは、顧客母数を減らしていることになるので、顧問料単価にこだわらなければいけません。
業種特化をしているのに関わらず顧問料単価が他と変わらないのであれば、経営的に特化している意味はありません。
より専門性の高いサービスを提供しているのに、単価が変わらないということは実質値下げをしているのと変わりません。
でも、やりはじめの一時は成約率が高くなり顧問先数が増えるのでそれが快感となりその事実に気づいていないことが多いんですね。
それに業種特化は、そのうち商圏を広げていかなければいけません。
その時に顧問料単価が安ければより効率が悪くなり生産性の減少に繋がります。
つまり、業種特化するということは、より高く売ることが出来てはじめて経営的に大きな効果があるのです。
逆の言い方をすると、高く売るために業種特化をしていくのです。
これを間違えてしまうと、ただただマーケットを狭めて利益と生産性を減らしているだけです。
もし、あなたも業種特化をしているのであれば、高く売ることができているか、確認してみてください。
そして、それが出来ていない場合はどうやったら高く売れるのか考えてみてください。
ー高名一成