From 福元友則
ほとんどの会社には本当の意味での経営計画がありません。
経営計画そのものがない会社もたくさんあります。
しかし経営計画をつくっているという会社にも本当の意味での経営計画がないことが大半です。
経営計画をつくることの重要性は先生も理解していることと思います。
ほとんどの経営計画は、計画ではなく目標です。
こんな業績になったらいいなという目標を計画と呼んでしまっています。
目標をたてれば、目標が達成する。
これでは、よくある理屈のない自己啓発セミナーみたいですね。
現実には、目標をたてるだけでは目標達成できません。
経営計画をつくったほうがいいですよと顧問先の社長にすすめたところ、前につくったことがあるけど、意味がなかったと言われたことがある先生もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
こういう経営計画はたいてい社長の目標や願望が羅列されている可能性が大です。
では欠けているのは何か?と言えば、計画なのです。
ここでいう計画とは、目標を達成するためのプロセスです。
ですので、後行指標である業績数値をいくら並べてみても、その数値がでてくる理屈がなければ達成できるはずがないのです。
もちろん理屈があれば、目標達成できるのかといえば、それはどうなるかわかりません。
ですが、少なくとも目標とのギャップの原因を探ることはできます。
もしかしたら、
目標が高すぎたのかもしれないとか、
ここの部分がうまくいかなかったとか、
色々見えてくることがあります。
僕はこれを目標達成スキルと呼んでいます。
経営計画をたてる目的は、この目標達成スキルを高めることにあります。
目標達成スキルには、精度の高い目標をたてることもあれば、目標達成のプロセスをつくるスキルもあります。
そのプロセスを実行するスキルもあれば、途中で修正しながら目標達成までこぎつける改善のスキルも重要です。
これらのスキルがないまま、経営計画をたててみても当然目標達成できません。
し、仮に1年だけ目標達成できたとしても長く経営をしていく上でそんなに意味はありません。
昔は儲かってよかったといっているラッキーで儲けた社長と同じです。
今のビジネス環境の変化の激しさを考えれば、いかに目標達成することがゴールではなく、目標達成しつづけれる会社づくりや人材育成のほうがはるかに重要だからです。
経営計画をたてる際は、ぜひ目標達成スキルを磨くという視点をお忘れなく。
今後の経営計画をたてる際の参考にしてください。