From 福元友則
たまに社長から安売りの相談をされます。
売上が減ってきたのでとか、資金繰りのためにも売上を確保したいとか、理由は様々ですが、なんとか売上をあげたいという思いは共通しています。
思いつきで言ってるように感じたらすぐに止めます。
一度安売りをしはじめたら、価格を元に戻すのは並大抵ではないからです。
それに今までのお客さんとの信頼関係にもヒビがはいってしまうかもしれません。
よく考えたすえのことであっても、とめます。
もちろんなんでその結論に至ったのかをきちんとヒアリングします。
これをすることで、必ず途中で間違った思い込みとか間違った考えから誤った方向に考えがいってるところを見つけることができるからです。
中小企業が価格を安くすることでメリットがあるケースは多くありません。
安売りをすると、売上は増えるかもしれませんが利益は減ってしまうかもしれません。
(たいてい減ります。)
すると資金繰りが安売りする前より大変になります。
サービス業の場合は、人件費を固定してサービス残業などで乗り切ろうとすることもありますが、必ず人材の流出につながってしまいいい結果に結びつくことはありません。
中小企業が唯一安売りしていいのは、それが商品ラインナップがあって集客商品を売るときだけです。
これ以外で安売りすると経営のどこかが今より悪くなってしまいます。
しかも悪いことにすぐに悪くなるのではなく、時間をおいて悪くなるので気がついた時には結構大変な状況になってしまうことも多々あります。
もし顧問先からこんな相談を受けたらまずはとめたほうが無難ですよ。
安売りをとめるとして、では対策はどうすればいいのでしょうか?
下がる売上をただ眺めているわけにはいきませんよね、、、
そこでやるべきことがマーケティングです。
ターゲット市場に向けてワクワクするような提案をつくりあげることです。
退屈な提案ではなく、競合他社のモノマネのような提案ではなく、他と違う提案をつくるのです。
これこそが社長の仕事です。
そのためには、お客さんが何に困っているのか知る必要があります。
ですから、お客さんと話をする機会を設けるべきでしょう。
どのお客さんの話を聞くのかによっても結論が変わるかもしれません。
ですから、顧客リストを改善しなければいけないでしょう。
また自社のどの商品のどの部分がお客さんに気に入られているか知る必要があります。
もしそれがわかれば、商品を改良することが最優先になるかもしれません。
安売りする前にやるべきことはたくさんあります。
ぜひ顧問先のアドバイスの参考にしてください。