From:高名一成
「営業マンはできるだけ高く売りたい、でもお客さんは安く買いたい」
これは一般的に当たり前のことです。
営業マン(イケてる)はできるだけ高く売りたいと考えています。その方がノルマを達成しやすいですし会社の業績が良くなるからです。
でも、お客さんは買い物をするときに、なんとか安くするために相見積をとったり値引き交渉をします。
だから、営業の場面では価格交渉のための駆け引きがよく行われます。
僕は対面営業では売り込みはしない方がいいと常々言っていますが、売り込みをしてしまうとこの価格交渉の駆け引きで勝つことが難しくなるからです。
しかし、この考え方とは真逆のお客さんもいます。
このお客さんは安いものではなく高く買いたいと考えています。こういった人はとてもイケてるお客さんで、とても優秀な方ばかりです。
先日、僕の知り合いの経営者がコンサルを受けるんだったら、できるだけ高い報酬を払ってコンサルを受けたいと言っていました。
その理由は3つです。
①優遇してもらえるから
②行動力が上がるから
③高い金額を払う人の気持が分かるから
ということだそうです。
①優遇してもらえるから
自分たちの既存客の中で一番高いお金を支払っている方のことをVIP客と呼びます。
優秀な企業はVIP客を他のお客さんよりも優遇します。よりよいサービスをよりよい条件でお届けします。
そのためVIP客になれば最高の条件のコンサルを受けることができます。
業績を上げたければ最高のコンサルを受けたいですよね?
② 行動力が上がるから
コンサルティングとは、お客さんの代わりに何かをやって上げることではありません。
お客さんを正しい道に導いていき、お尻を叩いて行動を促すことが仕事で、結果を出すのはお客さんの役目です。
つまり、お客さんが行動を起こさないと結果を生み出すことができません。
ここで支払い金額が安いと「まぁ、いっか」と行動をしない人が出てきてしまうことがあります。
逆に高額な支払いをしていると「こんなに払ってるんだから元をとらなければいけない」と思いますよね。
自分のお尻をたたくためにも高い金額を払いたいというお客さんは一定確率でいます。
支払い金額とは覚悟のあらわれです。
③ 高い金額を払う人の気持が分かるから
これは非常に大切な考え方です。
高額商品を売りたいと思う人が一番はじめにやらなければいけないことは、自分が高額商品を購入することです。
そういった経験をすることで、高額商品を買う時に悩むところ、その悩みを払拭するタイミングや要因などが分かるのです。
こういったことは自分が顧客体験をしないと分かりません。そしてこれが分かるからこそ、自分が営業をする時に役立ちます。
こういった理由からできるだけ高い報酬を払いたいと言っていました。
しかし、こう考えるお客さんはそのニーズに見合う価格の商品が無ければお金を払いたくても払うことができません。
きっと顧問先でもこういった考えの人はいるはずです。
高い商品もある、安い商品もある、様々な価格帯の商品を持っておくことはマーケティング的にとても重要なことです。
ぜひ、あなたの事務所の報酬体系を見直してみてください。そして顧問先にもアドバイスしてあげてください。
ー高名一成