from 福元友則
先日銀行の融資担当の人と話をする機会がありました。
色々とお話を伺ってみたのですが、その中で衝撃的でありやっぱりなというエピソードがありましたので紹介します。
銀行の融資は年々難しくなっていっているそうです。
というのもビジネスモデルが複雑化しているためビジネスがわかりにくいものが増えているとのこと。
ビジネスモデルという言葉はよく使われますが、使われ方は様々ですので少し定義しておきます。
ビジネスモデルとは誰に何をどうやって付加価値を提供し利益を得るのかの仕組みのこと。
もう少しマーケティング的にいえば、どこで集客して何を販売をしてどうやって利益を得るのかという仕組みのことです。
以前は何をやっているのかわかりやすいビジネスばかりだったのが、今は一言で何業といえないビジネスが儲かっている傾向にあり、理解も評価も以前までのようにはいかなくなってきているようです。
またそれは決算書にも影響しているとのこと。
特にBSに。
昔からあるビジネスは有形資産に投資をしてそこから収益を得るというのが主体のビジネスでした。
ですので、BSを時価に直したりはするもののあつ程度そのまま評価すればその会社の実態をつかめたのですが、最近はそうではなくなってきています。
例えばホームページ(ホームページ)。
会社案内をインターネット上にアップしてあるような収益のあまり影響ないものから、そのページから莫大な売上をうんでいるホームページまで様々です。
で難しいのは莫大な売上をうんでいるホームページをどうやって評価するのか。
BS上の評価額と実際の評価額に大きなひらきがでてきます。
ウェブをメインにしている会社は資産額は少なくなる傾向にありますが、業績がよかったり、もっと業績をよくしようとさらなる投資を必要としているケースも少なくありません。
そういう会社に投資したが、従来のやり方では正しく評価できなくなってきているのを実感しているそうです。
ですので、これからは決算書をみて融資をするのではなく、経営計画をみて融資をしたり、もっとビジネスモデルを評価して融資するようにしないといい融資先を逃すことが増えていく一方だという危機感を持っているようでした。
このことは銀行の問題だけではなく税理士事務所にとっても影響があることだと思ったので紹介しました。
ビジネスモデルが変化していくのにあわせて専門家も変化、進化していかないといけないということなのかもしれませんね。