From:高名一成
先日、娘と出かけていた時のこと。
デパートをぶらぶらしているとオモチャ屋がありました。お店に入りたそうだったので「何も買わないよ」と約束した上でお店に入りました。
サンプル品のオモチャで楽しそうに遊んでいましたが、少しするとあるオモチャを持って僕のところへ。これが欲しいとのこと。
買わない約束したのに子供は仕方ないなと思っていると、このオモチャが必要な理由をあれこれ述べてくるのです。
「○○で遊ぶ時に必要だから」「このオモチャは家にある○○のオモチャと連結できるから」とか理由になっていませんが、子供なりの理由をつけてきます。
その他にも、キャラクターが書かれているお箸を見つけると、「お箸の練習をするために」とか理由をつけてきます。お箸は持っているし、今も上手に使えるのにも関わらず。
こんなことも言う様になったのかと関心するとともに、こういった話しの応酬をどこで覚えてきたんだと思いました。
でも、これは教えてもらったのではなく、購買における人間の心理からきているのです。
人は買い物をするとき、欲しいという感情でモノを買い、理屈でそれを正当化しようとします。
どんな人も買いたいという衝動にかられ、その一心で購入します。そして、後からなぜそれが必要だったのか?なぜ買ったのか?という理由を作ります。
言い訳みたいなものです。
例えば、車などの高級なものを買うときの人の心理状態というのは、だいたいが「カッコイイから」とか「ステータスが上がるから」とかそんなものです。
でも、後から前の車が古くて故障の可能性があるからとか、燃費がどうのこうのとか、今買った方がお得だとか、いろいろと買い物を正当化するための理由を作ります。
あなたもこの様な場面に遭遇したことがあるでしょうし、あなた自身がやった経験もあるでしょう。
僕たちがマーケティングやセールスの際にやらなければいけないことは、理屈で相手を説得することではありません。
まずは、欲しいという感情を抱かせることです。
そのために、その商品のベネフィットや使ったあとの姿などをプレゼンしてあげてください。相手の欲求を刺激してあげてください。
その後に、理屈を説明し相手の買い物を正当化させてあげましょう。
ー高名一成