from 福元友則
昨年から働き方改革が叫ばれています。
今までは人件費を固定費にすれば売上を増やすだけで利益を伸ばせる可能性がありました。
(本当はよくないやり方です。)
ところが働く時間に規制が入ることで本当に人件費が固定費化してしまいます。
新しい仕事をとってきてもそれをやってくれる人がいなかったり、それをやってもらうために新たに人件費がかかったりしてはそれによって利益が増えるかどうかわからなくなってしまいます。
ですから、すべての事業は生産性をあげていかなければいけません。
生産性を上げるには2つ方法があります。
利益額を増やすか、利益率を増やすかです。
今より効率的に仕事をしても生産性は上がりますし、
今より効果的な仕事をしても生産性はあがります。
この2つには同じ点と違う点があります。
まず同じ点。
利益を確保するためには、仕事の量を増やすのではなく1つ1つの仕事で利益を確保していかなければいけないという点。
次に違う点。
効率性と効果性は経営におけるインパクトが違います。
より効率よくというのは、時代は安定している時には結果が出やすいですが変化に弱いです。
変化に強いのは効果性のほうです。
例えば、入力もっと早く正確にやるにはどうしたらいいか?
というのは効率性の話です。
ここを改善することで5時間かかる入力を4時間にできれば、20%の改善をしたことになります。
しかし、今より2倍の報酬がもらえる業務に取り組めば200%のインパクトがでます。
これはどちらがいいかということではなく、バランスが大事です。
50% vs 50%がいいわけでもないです。
この配分をどうするかを決めるのが経営です。
ですが、0% vs 100% は避けてください。
特に効果性の方は先生が意識してください。
効率を上げるのは、現場の人間でもできます。
今やっていることを改善するというのはとても具体的なので取り組みやすいからです。
ですが、新しいこと、それも効果のあることとなるとそれを決断できるのは経営者、つまり先生しかいません。
それを進めることができるのも先生、もしくはそれに準ずる方しかいません。
ある程度軌道にのった段階(効果があることが確認でき、改善のフェーズにはいった段階)で担当者に権限委譲していくのが望ましいです。
もちろん先生が最後までやり抜くならそれはそれでありです。
ここを最初からまかせてしまうと、判断も決断もできない(そもそも権限がないため)ため全然進まないなんてことになりかねません。
2020年からの数年間はお金より時間のほうが重要な資産になります。
次の時代の新しい事業を作らなければいけないからです。
先生も遅かれ早かれそうした決断に迫られる時がきます。
そんな時、今回の話を思い出してください。