From:高名一成
この図は、ある2つの税理士事務所の毎年の新規顧問先獲得件数をグラフに表したものです。
左側の図の税理士事務所は、ある年はたくさん増えていて、ある年は全然増えていないという、新規顧問先獲得が不安定な状態です。
一方で右側の図の税理士事務所は毎年右肩上がりに件数が増えていて、新規顧問先獲得がとても安定しています。
税理士事務所の主力商品は税務顧問です。
事務所の売上の80%くらいを占めているのではないでしょうか?
なので、どの税理士事務所も顧問先を増やすというのは売上を増やしていくために重要なことで、そのための営業をどうやろうかと試行錯誤しています。
僕は今までに500人以上の税理士さんと関わりを持ってきましたが、顧問先を増やすことに興味がない税理士さんはほぼいません。
ただ、いろいろお話を聞いていると、上記の図の様な顧問先獲得が安定する事務所とそうではない事務所で営業のやり方が全く違うことが分かってきました。
紹介で増やす方法 VS 仕組みで増やす方法
■紹介で増やす旧来型税理士事務所
左の図の税理士事務所は新規獲得が紹介がベースとなっています。
既存顧客や金融機関などの関係先から紹介をいただくことで、顧問先を増やしていくやり方です。
税理士業界のほとんどは、まだこのやり方がベースとなっているのではないでしょうか?
悪いことではないのですが、紹介をベースに考えると、案件獲得の数をコントロールできないという問題があります。
紹介と言うのは、紹介を下さいと言って、タイムリーに紹介案件があることなど、ほぼありません。
さらに、関係各社はあなたに紹介する理由もメリットもないのです。
自分の成績にもならず余計な仕事が増えるだけですから。
なので、win-winになる様な提案をしていかなくてはならないのですが、紹介を依頼してから、紹介をいただくまでの時間はかなりかかりますし、契約にいたるのも数件の話です。あっという間に1年が過ぎてしまいます。
つまり、相手の状況や行動力次第で獲得出来る件数が決まってしまうので、あなたは売上アップを自身でコントロールすることが出来ないのです。
僕たちはこの事務所のことを旧来型税理士事務所と呼んでいます。
■仕組みで増やす次世代型税理士事務所
一方で右側の図の税理士事務所は新規獲得を、自社の営業の仕組みを回すことによって顧問先を増やしています。
顧問先を増やしたい時には、その仕組みに見込み客を入れることで増やし、これ以上増えたら困るという時には増やさないという選択ができるのです。
つまり、事務所の体制に合わせて顧問先獲得件数をコントロール出来る様になります。
コントロール出来るからこそ、人材やシステム、付加価値業務と呼ばれる様な業務にも余裕を持って投資をすることができます。
僕たちは、この様に新規獲得や働き方をコントロール出来る事務所のことを次世代型税理士事務所と呼んでいます。
あなたは、どちらの事務所になりたいですか?
おそらく、左側の図の旧来型事務所がいいという人はほとんどいないのではと思いますが、ここで理解してもらいたいのが、紹介が悪いということではありません。
先行きの不安が露呈されている会計業界の中で、この不安を解消するためには、自社で売上をコントロールできる仕組みを持つことが重要なのです。
その上でこの仕組みに紹介をしてもらうことで、仕組みの歯車が加速していきます。
紹介する関係会社もピンポイントに商談に繋がる案件の紹介は難しくても、仕組みの中の一部に紹介してもらうことは簡単だったりするのです。
つまり、あなたが考えるべきことは、自社でコントロール出来る営業の仕組みの作り方。
もし、あなたが、紹介のみという営業スタイルで、思う様に件数が増えていかないとしたら、一度その考え方をリセットしてみてください!
他の記事では仕組みの作り方や営業の方法も書いていきますので、ぜひご覧ください!
ー高名一成