From:高名一成
以前、こんなことがありました。
お付き合いのあった同じ業界の会社から今度セミナーを共催でやらないかとお誘いを受けました。
これ自体はとても嬉しい話で、目的や企画内容に問題がなければ断る理由はありません。
営業を目的としたセミナーを開催する場合に、自社リストの集客に行き詰まることはよくあります。
でも、共催でやることによって、相手の会社のリストからも集客することができるので、とても大きなメリットがあります。
税理士事務所でも顧問先を獲得したり、コンサル案件の営業の導線になっている事例は多くあります。
で、僕がその時いただいた話は、、、、、
「断りました。」
こんなメリットだらけの共催セミナーを断った理由は一体なんだと思いますか?
やってはいけない共催セミナー
まず、営業目的として共催セミナーではやってはいけないことがあります。
通常、営業目的の共催セミナーを持ちかけられると、相手の会社と自社が、1時間ずつ話をする様なセミナーの時間割になることが多いと思います。
しかし、これはやってはいけません。
なぜかというと、このやり方をすると営業目的で開催したのにも関わらず、営業としての機能は果たさないセミナーになってしまうことが多いからです。
なぜならば、参加されたお客さんは2つの商品を売り込まれるからです。
通常、セミナーとは何かひとつの目的を達成するために開催します。つまり、セミナーから達成できる目的はひとつです。
ですが、この場合は2つの目的を達成することが前提となってしまいます。さらに、人間は一度に複数のものを売り込まれると、どちらを選べばいいのか判断がつかなくなり、思考が停止してしまう傾向にあります。
その結果起こることは、「今回はやめておこう」「もう少しじっくり考えよう」となり何も行動を起こさなくなります。
つまり、このやり方でやると確実に成約率が下がってしまいます。
僕が共催セミナーを断った理由は、まさにここにありました。おそらく、両社が営業としての目的は達成できずに、労力だけかかる結果になるだろうと判断したからです。
リスト × コンテンツ
では、どんなセミナーならいいのでしょうか?
それは、リスト×コンテンツで共催できることです。
どういうことかというと、片方がセミナーコンテンツを担当します。
つまり時間割でいうと、片方の会社のみがセミナーで話をし、商品を売り込みます。そして、もう片方は集客を担当します。
この役割分担をすることによって、お客さんに売るものは1つに絞ることができます。そうすることで、セミナーコンテンツを担当する会社は他社リストのお客さんに売り込みをすることが出来ますし、セミナーが営業としての機能を果たす可能性が高くなります。
そして、今度は逆の役割分担でセミナーを開催することによって平等になり、いいジョイント関係を作ることができます。
2回やることになるので、手間だなと感じるかもしれませんが、このパターンでないとほぼうまくいかないでしょう。
税理士事務所も共催セミナーをよくやると思いますが、営業目的でやる場合は必ずこのやり方に当てはめて考えてみてください。
そうは言っても相手との関係性的に1回のセミナーで両社が話すセミナーを開催しなければいけないケースも出てくると思います。
その時は次のことを考えてみてください。
①売り込みではなく、ブランディングに徹する。
セミナーコンテンツは売り込みではなくブランディングに徹してください。そして、そこで接点を持った人を今度は自社単独開催のセミナーに集客し売り込みをするといいでしょう。
②時間割を後半のパートにする
セミナーで話をする時間割は後半にしましょう。なぜなら、前半にどれだけいい話をしても、お客さんはあまり覚えていないからです。
セミナー終了直前まで話をしていた後半の内容の方がどうしても印象が強くなりがちなので、どちらかというと、後半の商品の方が売れる傾向にあります。
なので、出来るだけ後半のパートで話が出来る様に打ち合わせの段階から話を詰めていきましょう。
いかがでしたでしょうか?
今後の事務所経営においてもセミナーはとても重要な役割を持ちます。ですが、ただやればいいというものではありません。
しっかりと目的達成ができるセミナーになる様に打ち合わせの段階から今日シェアしたことを心がけてみてくださいね。
ー高名一成
PS.
本日のお昼頃に新商品をリリースします!オススメ【Next 税理士 Lab】と送信者名でメールをお送りいたします。
1週間限定のキャンペーン企画になっています。
それでは、お昼をお楽しみに!
この記事へのコメントはありません。