From:福元友則
最近は税理士事務所の差別化について相談を受けることが多いです。
一昔前は、もっと単純な営業手法について聞かれることが多かったのですが、営業がなかなかうまくいかないのは手法の問題ではなく、もっと事務所の魅力をきちんと伝えることのほうが重要ということに気づく先生が増えてきたからだと思います。
事務所の差別化とか、会社の差別化を考える時にほとんどの人が間違えていることがあります。
それは、「事務所の品質面での差別化をしようとしてしまう」ことです。
これは以前の記事でもお伝えした通り、ほとんど効果がありません。
税理士の本業同士で他の事務所と比べてみたところで、見込み客にはその違いは全く理解できていません。
そうではなく、全く違うポイントで勝負をしましょう!というのがいつも伝えていることなのですが、今日はそれ以外の方法を紹介したいと思います。
マーケティングの世界では、「会社ではなく人を売れ」という格言があります。
これは文字通り、見込み客にアピールするのは会社ではなく、人にしなさいということです。
人は人に対して関心を持ちます。
例えば、広告に人を乗せる場合と、会社を乗せた場合、そもそもこの広告に反応する人の数は全然変わります。
だから、テレビCMでは必ず人がでてきます。好感度の高い有名人を起用するのは、まず人に反応してもらいたいからです。
例えば名刺でも、写真やイラストがのっているとその場の話題になるのはもちろん後から見返しても記憶に残っていることが多いのもそのためです。
会社という無機質なものに対して反応させたり、関心をもたせたりするのはそもそも至難のわざなのです。
ですから、そこで働く人(たいていの場合、事業を代表する人、社長や所長先生になります。)を全面に出していくほうが、事務所を宣伝するよりもうまくいきます。
では、この時に何を伝えるといいのかというと、、、
コンテンツやノウハウではありません。
税理士事務所でいうと、税法や節税方法ではありません。
もしこうしたセミナーを開いた場合、よくて勉強になりました。
参考になりました。
となるだけで、参加者は自分の顧問税理士にこれうちにもやってと伝えるだけで顧客獲得にはなりません。(彼らが今の税理士に不満をもっていて税理士を探しているからセミナーに参加している場合は別です。)
そうではなく、仕事に対する考え方であるとか、なぜ税理士を志したのか?とか、どういうビジョンを持っているのかとか、そのためにどういうことをしているのか、とかそういうことをきちんと伝えることが重要です。
この人の考え方好きだなとか、自分と同じような価値観だなとか、そういう風に思ってもらえると、一緒に仕事をしたいと思ってもらえます。
お客さんと先生ではなく、ビジョンを達成する仲間にもなってくれます。
なので、こうしたことを伝えれるストーリーを作ることをおすすめします。
ストーリにまとめることでお客さんに伝わりやすくなりますし、色んなところで活用できるようになります。
ぜひ時間をとってチャレンジしてみてください!
ー福元友則