From:高名一成
iQOS(アイコス)って知ってますか?
これはフィリップ・モリスから2015年9月に発売された、加熱式タバコと呼ばれる、新しいタバコです。
今までは火でタバコを燃やして吸っていましたが、iQOSは火を使わずにタバコを加熱することで吸います。
そして、通常のタバコの有害物質を9割以上カットすることに成功しているそうです。さらに匂いもほぼなければ、副流煙もほぼ水蒸気なので、非喫煙者への影響もあまり無い画期的な商品とのことです。
で、今このiQOSがメチャクチャ売れています。国内では200万台以上売れていて、20〜49歳の喫煙している人の5人に1人以上はアイコスを所有しているそうです。
最近よく見るなと思っていたのですが、こんなに使っている人が多いとは思いませんでした。
そんなiQOSですが、生産が追いついていないらしく、現状はなかなか手に入らない商品になっています。
iQOSショップでも在庫が無く、予約をしても数ヶ月先とか、コンビニを20件以上回ってようやく買えたという人もいるくらい品薄状態になっています。中にはコンビニの入荷日と時間を調べて、その時間に合わせて買いにいくという人もいるそうです。
これほどまでに人気になったこの商品ですが、一体なぜこんな人気が出たんでしょうか?
欲しいという欲求を駆り立てる方法
この人気の理由は、まずはもちろん商品力の高さです。火を使わない、灰が出ない、ニオイが少ないなど喫煙者、非喫煙者にとってもメリットがある商品なのが大ヒットの大きな理由です。
ただ、マーケティング視点で見ると、「希少性の原理」が欲しいという欲求を駆り立てていると思います。人は、いつでも誰でも手に入る物にあまり価値を感じません。手に入りにくい物だからこそ、価値を感じます。
そして、その商品を手にいれる機会があると、より貴重なものに思えてきます。この状態になると、価格に対する許容範囲が大きくなります。つまり、高額な商品でも売りやすくなるということです。
フィリップ・モリスが意図的に希少性の原理を働かせているかどうかは分かりませんが、なかなか手に入らないから話題を呼び、関心を示し、欲しくなるという人も多いと思います。
少ないものがベスト
以上のことからも分かる様に希少性の原理は、商品を売れやすくし、単価を高めることが可能です。
これを税理士事務所で考えるとどうでしょうか?コンサルや税務顧問に希少性の原理を当てはめることはできないでしょうか。
実際にこれを実行している事務所もあり、顧問料は月額20万円を超えています。そんな高単価にも関わらず契約をさせてくれというオファーが絶えないそうです。
数を少なくする、期間を限定する、この設定をするだけで希少性の原理を働かせることは可能です。
繰り返しになりますが、人はいつでも誰でも手に入るものに価値は感じません。手に入りにくいものだからこそ、価値を感じます。少ないものがベストなのです。
ぜひ、商品戦略を練るときに考えてみてくださいね。
そして、この考え方は顧問先のビジネスにおいても同じことなので、月次監査の時にこんなことをアドバイスしてみてはいかがでしょうか?
ー高名一成
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