From:福元友則
最近、「事務所の強みを作りたい」という相談をいただくことが増えてきました。
今後、税理士業界が厳しい状況におかれていく中でどうやって生き残っていくのかということに真剣に向き合う先生が増えてきているからだと思います。
では、事務所の強みをどうやってつくるのか?というとまずやるべきことは、今まで自社が選ばれてきた理由をみつけることです。
強みについて話をするとたいていのケースでよくわからないか、お客さんが思っているのとは関係なさそうなことかのどちらかがほとんです。
まずはお客さんに聞いてみましょう。
これはお客さんにしかわかりません。
次にやることは、その強みを「磨く」か「強みを新しくつくる」かです。
磨くというのは、今よりもっとお客さんにわかりやすくする。
いいところをもっとよくするということです。
それをするために重要なのが、どこにフォーカスするか、何にフォーカスするかを決めることなのです。
競合するサービスや事務所は、似通っているケースが非常に多いです。
この場合、お客さん側から見ると「ほぼ同じ」に見えています。
ということはお客さんはどこを選んでいいかわからなくて困っているということです。
お客さんはこの状態になると、購買の決定を価格で行います。
安売りになるということです。
そうではなく、安売りしないで契約をとっていくためには、商品の選び方を教えてあげる必要があります。
自分にぴったりのところはここだ!と思ってもらえると契約に至りやすいからです。
そのためには、どういうイメージを持ってもらうかが重要になります。
イメージを高めるためには、フォーカスを絞ることです。
まずは、誰をお客さんにするか決めましょう。お客さんのフォーカスを絞る場合の注意点は、より高価格で買ってくれそうな人に絞ることです。
安売りするためではなく、よそより高く売るためだからです。
では、何にフォーカスするといいのか?
どういう強みを作っていけばいいのかというと、、、
「専門効果」を活用しましょう。
病気が深刻なとき、町医者ではなく専門医にみてもらいたくなると思います。
心臓なら心臓の専門医、目なら眼科、皮膚なら皮膚科。
これは、いつも見てもらうかかりつけの医者より専門家のほうが、詳しい、信頼できる、と考えているからとる行動です。
実際のところ、本当にそうなのかどうか確認までする人がいないでしょう。
大事なことは、お客さん側にそういう認識があるということです。
これはビジネスでも同じことで、専門化されているものの方が、品質や効果が高いとお客さんは認識しています。
ですが、販売する側は、あれもこれも、あの人にもこの人にも、と対象を広げることばかりします。
あれもできます、これもできます、とまるで万能薬のようにすると、いざという時に、お客さんから選ばれないサービスや事務所になってしまいます。
専門化には、ものすごいパワーがあるからです。
あれもこれもできるのにフォーカスするなんてもったいない、と思う場合は、優先順位をつけて順番にフォーカスしたサービスや事業をつくっていきましょう。
どこにフォーカスして、何を強みにしていくのか?
これを考えるときの参考にしてみてください!
ー福元友則