From:高名一成
昨日、お昼に昼食をとりながらテレビ番組のバイキングを見ていました。
この日は広島県議長が公用車として、トヨタの最高級セダン「センチュリー」を1,830万円で購入していたことがテーマでした。
見ていると少し前に、兵庫県知事もセンチュリーを購入していたようです。
議論の内容はコロナ禍で企業も一般家庭も苦しい思いをしているし、県の財政も厳しいのに、そんな高級車を買う必要があるの?
ということ。
当人たちは安全性や信頼性が公用車にふさわしいからセンチュリーを購入したと言っていますが、一般市民の理解はなかなか得られていないようです。
僕の意見はこのブログのテーマとして関係ないので差し控えますが、コメンテーターの芸人おぎやはぎの小木さんが面白いことを言っていたのでシェアしたいと思います。
司会の坂上忍さんから意見を求められた小木さんは、
「この人は安全性とか信頼性とか言ってますけど、結局センチュリーに乗りたいだけなんですよ!」
みたいなことを言っていました。
この小木さんの発言を受けて、坂上さんが「小木くんに聞かなければ良かった」と言って笑いが起きる一幕がありました。
テレビでは小木さんの発言は軽く流されていましたが、この発言はマーケッターの視点から見ると一理あります。
というか、大正解に近いと思います。
なぜなら、人は感情でしか買い物をしないからです。
それが嗜好品になればなるほど感情でしか買いません。
センチュリーのような高級車以外にも、ブランド品、住む家、インテリアなど、これらのものを人は論理的な理由で買うことはありません。
カッコいい、ステータスをあげたい、自慢したい、権威性がつくから、、、こういった理由で買い物をします。
そして、後から◯◯だからといろいろ理由をつけるのです。
例えば、iPhoneは毎年新しい機種が出ますが、毎年買い換える人がいます。
携帯電話の機能で考えると、故障で買い換える場合を除いて、毎年買い換える必要はありませんよね。
でも、買い換える人がいるんです。
彼らは、必要性にかられて買っているのではなく、欲しいから買っているんです。
最新機種にすることで、自慢できたり、優越感にひたることができるでしょう。
でも、たいていの場合こう言います。
まだ使えるのに少し調整が悪い、結局使わない機能のことを新しい機種の新機能が便利そうだ、、、などと。
その他にも時計であれば、時間が分かればいいだけのはずなのに、高級なものを買います。そして、何かしらの理由をつけます。
きっと、あなたにも似たような経験があるのではないでしょうか?
もちろん、僕にもあります。
「人は感情で買い物をし、論理で正当化しようとする」
これはマーケッターの中での格言です。
だから僕たちは営業をする時は、まず相手の感情を刺激しなければいけません。
欲しくさせる必要があるのです。
次にそれを買うための論理的な理由を提供し、相手の買い物を正当化させてあげることが重要なのです。
営業の順番はこれです。
商品の説明から入ってはいけません。
まずは、相手が欲しがるであろう感情を予測しそれを刺激しましょう。
そして、それを商品と紐づけて、正当化するための論理を提供してあげましょう。
「人は感情で買い物をし、論理で正当化しようとする」
これを忘れずに今後の営業活動に生かしてください。
ー高名一成