From 福元友則
「決して売り込みをしてはいけない。
それは私にとって鬼門です。
専門家が提供するたぐいのサービスを売り込むという考えは間違いだと私は思うのです。
たしかに収益を生まないビジネスをやってはいけませんが、クライアントの立場で考えると、売り込みというには違うと思います。
中核は問題解決でしょう。
専門家は問題を解決することで、自分がどんな報酬を得るにせよ、クライアントが経済的利益を得られるようにするのが仕事です。」
税理士であれ、コンサルタントであれ、営業を勘違いしている人がたくさんいます。
もしかしたら先生も勘違いしているかもしれませんね?!
専門家の仕事は営業ではありません。
ですから、自分のサービスを売り込むことは仕事ではありません。
(あくまで専門家のことです。営業マンは売り込むのが仕事ですから)
専門家の仕事は、クライアントの問題解決です。
ですから、それが有料であっても無料であってもクライアントの問題解決につながることでなくてはいけません。
もしクライアントの問題解決につながらないことをしてしまうと先生はお客さんにとって営業マンになってしまいます。
もし一度でもお客さんから営業マンだと思われてしまったら、次から先生のアドバイスをそのまま受け入れてもらえなくなってしまいます。
自分のサービスを売るために言ってるのかな?と疑われてしまってら、その疑いを晴らすところから始めなければいけなくなるからです。
これはお互いにとって大きな時間のロスになってしまいます。
ここに専門家がかかえるジレンマがあります。
例えばそれが経営コンサルタントの場合。
経営が苦しい人ほど問題が大きく緊急性があるので、自分から相談にきます。
しかし多くのコンサルタントがお付き合いしたいのはそういうお客さんではありません。
もっといい経営をしたいというお客さん。
または経営が良くも悪くもないため、今すぐ相談するほどではないというお客さん。
こういう人は向こうから相談してこないのに、こちらから売り込んでダメだとしたらどうやって契約をとるんですか?というジレンマです。
ここで大切なことが、お客さんの教育。
それも、お客さんの問題の教育です。
お客さんが今すぐ相談に来ないというのは問題を認識していないか、もしくは問題の深刻さを認識していないかです。
ですので、問題に気づいてもらったり、問題の深刻さを理解しえもらえるように教育をしなければいけません。
こういったお客さんにはセールスではなく、マーケティングが重要です。
専門家に必要なのは、セールス力よりもマーケティング力と言われる所以はここにあります。
お客さんの教育、ぜひ取り組んでみてください。