From:高名一成
飲食業特化。
美容業特化。
建設業特化。
etc….。
数年前から業種特化をしている会計事務所をよく見かけます。
完全に特化していなくても、特化部門を持っている事務所はかなりあるでしょう。
他の事務所と差別化をして集客しやすくするためにやっている先生がほとんどです。
これは正解です。
多くの見込み客は税理士のサービス内容はどこも同じ様に見えます。
事実、ホームページを見ても何が違うのかよく分からない場合が多いですよね。
そんな時に業種特化を打ち出すことができると、その業種の方の注目を集めやすく、集客もしやすくなります。
実際に業種特化をすることで、たくさんの顧問先を集客することに成功している会計事務所は少なくありません。
ただ、その一方で、業種特化を行っているのにそのメリットを最大限生かせていなかったり、逆に儲からなくなってしまった事務所もあります。
そういった事務所はやってはいけない2つの間違いを犯しています。
今日はその内容をシェアしたいと思います。
■間違い① 特化サービス/専門性がない
例えば、美容室専門の事務所があったら、美容室の経営者はこの事務所に頼んだ方が自分たちに合ったサービスを受けることができるだろうという期待を抱きます。
しかし、この期待に応えられるサービスが無いとよその事務所と何も変わらないので、見込み客からすると期待はずれになり、あなたの事務所にお願いする理由はありません。
業種特化を行う際は、よそとは違う専門性が無ければいけませんし、それを見込み客にきちんと分かってもらわなければいけません。
ただ業種を絞って税務顧問をやることは業種特化とは言いません。
特化サービスを作って、違いを明確にしましょう。
■間違い② 顧問料が安い
業種特化は単価が高くなければいけません。
よその事務所には無い専門性があるということは付加価値がとても高いということ。
付加価値が高いサービスのほとんどは量産できないものなので、単価を高くしなければ採算のとれないサービスになってしまいます。
それに、業種特化はマーケットを絞り込んで少ない顧客数でビジネスやるということです。
少ない顧客数でビジネスをするのであれば客単価が高くなければそのビジネスは成り立ちません。
ですから、客単価を高くしましょう。
月額10万円は軽く超える客単価を目指してください。
この2つの間違いは基本的なことですが、やってしまっている事務所はかなりあります。
ビジネスモデルの原則と違うことをやれば、恩恵を受けられないどころか、悪影響が出てしまうので、業種特化をする際は気をつけてください。
なお、当たり前ですが、業種特化をやる時は、その業種に関してある程度の知識や知見は必要です。
業界の専門用語を知らなくてはいけないし、ビジネスの構造も知らなくではいけません。業界のよくある問題/悩みも知らなくてはいけません。
これを知らずに始める人はほぼいないと思うので、心配はしていませんが、やるのであれば、専門性は常に高めていきましょうね。
ぜひ、参考にしてください。
ー高名一成