from 福元友則
社長の仕事が難しいことの1つに利益の考え方があります。
これは別に利益とは何かみたいなことではありません。
ここでいう利益とは短期利益と長期利益のことなのですが、これらの利益は相反するためどちらを優先するかが判断するのが難しいのです。
今年の利益を最大化しようと思うと、投資などは避けたほうがいいでしょう。
また売上を増やしたい、黒字化したいなどの時には短期利益を優先するしかありません。
しかし短期利益を優先するとデメリットもあります。
短期利益を最大化してしようとすると長期利益は減ってしまう可能性を高めてしまうかもしれないからです。
例えば、今年の利益を増やそうと思えば、将来への投資などはしないほうが利益は増えるでしょう。
しかし経営において投資を怠れば、それはだんだん業績が悪くなっていくことを意味します。
もちろん投資をすればうまくいく訳ではありません。
ですが、投資をしている社長の会社は長期的にみて業績はいいですし、伸びていたり安定していたりします。
確実に投資をものにするのは難しいですが、確率ではモノにできます。
それをわかっている社長は、定期的に投資をしてリスクを分散していたりします。
反対に長期利益を重視しすぎると短期利益が悪くなってしまうかもしれません。
ですから、短期利益と長期利益、どちらが重要かというのはあまり意味のない考え方になります。
社長の仕事は、会社にとって最善の短期利益と長期利益のバランスを見つけることであり、そのバランスを保てるようにすることなのです。
例えば、短期利益を優先している会社はセールスを優先しがちです。
目の前の売れそうなお客さんを追いかけてセールスをします。
売れても売れなくても、また次のお客さんを追いかけます。
これをすることで短期的には売上がよくなるかもしれません。
しかし今すぐ買ってくれそうなお客さんはいずれいなくなります。
気づいたらお客さんがいない、こんな状況になってしまった、こういう会社けっこうあります。
ではうまくいっている社長は何をやっているのかというと、、、
目の前にお客さんを連れてくる仕組みをつくってます。
まだ欲しいと思っていないお客さんを欲しくさせる仕組みをつくってます。
次にお客さんがほしくなりそうな商品を開発したりしてます。
セールスではなく、マーケティングに取り組んでいるということです。
長期利益への取り組みや中長期の経営計画をつくる際には、このようにマーケティングに取り組んだり、取り組みを強化するのはおすすめです。
セールスだけだとずっと売上を増やし続けたり、利益を増やしたりするのが難しくなりますが、マーケティングにも取り組むことで相乗効果を得ることができます。
ぜひ顧問先の社長にアドバイスしてください。
そして先生の事務所でも長期利益への取り組みとしてマーケティングに取り組んでいきましょう。