from 福元友則
最近以前にも増して仕事が忙しくなっている。
そんな声をよく聞くようになりました。
顧問先が増えて忙しくなっているケースもあれば、スタッフの入れ替わりで忙しくなっているというケースもあれば、効率化しようとしてより忙しくなってしまった、なんてケースもあります。
どのケースであれ共通してよく聞くのが、人手が足りないから急ぎで採用したんだけど、前より忙しくなってしまったという声。
こんな経験をしている先生もいらっしゃるでしょうね。
もしかしたら気分の問題だけで実際は勘違いかもなんていう人もいますが、それは勘違いではなくおそらく事実です。
なぜなら、人が増えればそれだけ問題も増えるからです。
仕事が忙しくなれば、仕事を終わらせることができるように人手を増やす。
人手が増えればできる仕事の量も増える。
そうやってビジネスは成長していくし、成長させていく。
ある意味で当然のような行動です。
ほとんどの人はこうやって自分の経営者としての限界の規模まで規模を成長させていきます。
しかし、スタッフの数を増やせば増やすほど、規模を大きくすればするほどマネジメントが大変になってしまいます。
しかも1人増えるごとにその人に対するマネジメントが発生するといった単純なことではなく、その人と他の人との関係性であったり、今まで問題にならなかったことが急に問題になったり。
人が増えるとそれに従って、指数関数的に複雑さが増していってしまうものです。
人を増やせば増やすほど経営は複雑になっていくのです。
マネジメントしなければいけない人が増えます。
仕事の流れもより複雑化し、よりマネジメントが必要になるでしょう。
組織ができていない時に増員してしまうと、楽になるはずだったのに、もっと大変になってしまう。
こういった状態に陥っている社長はとても多いものです。
なので増員はゆっくり行ったほうがいいかもしれません。
経営者としての仕事は増員ではなく、今のビジネスから能力をもっと引き出すことかもしれません。
今いるスタッフの能力をもっと引き出したり、研修や教育をすることで能力をアップさせましょう。
また今いるお客さんにより多くを提供し、より多くを提供してもらえるようにしましょう。
これはつまり自分のビジネスの価値をより高めるということ。
中小企業の場合は、規模を大きくすることよりも生産性を高めることがいい解決策であることが多いのはこのためです。
ビジネスを成長させる順番は最適化してから、最大化するのです。
さていまの生産性はどうなっていますか?
今年、生産性をアップできているでしょうか?
売上だけではなく生産性も考えて経営するとより継続性や成長性が高くなるのでおすすめですよ。
ぜひ顧問先の社長にもアドバイスしてくださいね。