From:高名一成
世の中で一番しんどいビジネスは何でしょう?
人によっていろんな意見があるでしょう。
飲食業がつらいとか、建設業がつらいとかいう業種から見た意見や、過疎化が進んで人がいないみたいなエリアから見た意見などなど。
もしかしたら一番しんどいのは税理士だと思っている人もいるかもしれませんね。
しんどいビジネスといったらキリがないほど出てきそうですが、マーケッターから見て一番しんどいのは新規を取らないと売上が増えないビジネスです。
売上が新規に依存しているビジネスほどつらいものはありません。
最近、銀座カラーの破産のニュースを見てそれをあらためて思いました。
銀座カラーは脱毛専門サロンで最初に30万円くらい払うと一定期間通い放題というサービス内容だそうです。
売上は最盛期は120億を超え、会員数80万人、顧客満足度No.1とかで業界を牽引するブランドだったみたいなんですが負債58億円で破産。
競合が増えて広告費をかけてもお客さんがとれなくなり自転車操業に陥っていたとのこと。
ここ数年、同じような理由でエステ関連のブランドが破産して、たびたびニュースになっています。
詳しいことは知りませんが、これらの会社は売上のほとんどが新規になっていたそうです。
新規は競合が多ければ価格競争になりますし、広告費を増やしていかないと売上は増えません。
新規が増えると業務量が大幅に増えるので、その業務を捌く人件費も増やしていかなければ仕事が回りません。
価格競争になり、広告費は増え続け、人件費も増える、、、新規はこういった要因から儲かりづらいので、売上が新規に依存しているとしんどいビジネスになりがちです。
ビジネスで重要なのは1人のお客さんと長期的な関係を築くことです。
1人のお客さんに何度も利用してもらうことでビジネスは安定します。
初回のセールスは安いものを広告費をかけないと売れませんが、2回目以降は広告費をほぼかけずに高単価な商品も売ることができます。
ビジネスは2回目以降の取引から儲かるようになるんです。
言ってみれば当たり前のことかもしれませんが、商品が1つしかなかったり、その商品にリピート性がなければこういったことはできません。
ですから、こういった会社は新しい商品を開発するとか仕入れてくるというのが課題となります。
これをやらないと新規を集客し続けるというしんどいビジネスを続けることになってしまいます。
税理士事業はリピート性はあります。
ですが、顧問先に次の儲かる商品を作って売るということに取り組めている事務所はごくわずかです。
税理士業界は生産性の低さが問題視されていますが、生産性を高めるには儲かる商品を作って売るということに取り組む必要があります。
ぜひ2024年はこれに取り組んでみてください。
ー高名一成