from 福元友則
税理士の先生のよくある相談の1つに経営支援がうまく進めれないことがあります。
ケースバイケースですが、その顧問先とうまく関係が作れていないことが原因かもしれません。
もちろん顧問先であれば人間関係はできているのでしょう。
でも人間関係ができているからといって、信頼関係ができるいるとは限りません。
オキシトシンとは、出産後の母親の脳で分泌されつ脳内物質で、幸せホルモンと呼ばれるものです。
このオキシトシンは、ある状況で多く分泌されることがわかっています。
それは、内集団と交流している状況です。
内集団とは、味方とみなしている人の集団のこと。
オキシトシンは、人と人との関係を強め、相手を守りたいという気持ちにもさせます。
なので、人は内集団のメンバーに対しては、自分にはメリットがないことであっても、相手のために動いたりします。
オキシトシンには、恐怖や不安を和らげる作用もあります。
営業や商談になると、お客さんはまず防衛モードから入ります。
しかし、オキシトシンを分泌させることができれば、防衛モードは解除されやすくなります。
またオキシトシンのレベルがあがれば、信頼感のレベルを上げることができます。
オキシトシンのレベルが一定以上になると、背信行為であっても見逃されるという研究もあるようです。
オキシトシンのレベルが高ければ、相手から何をされても相手を信頼し続けるということです。
相手をどれだけ信頼するかはオキシトシンで決まるのです。
オキシトシンは信頼物質という別名があるぐらいです。
お客さんは会った人についてすぐに2つのことを判断します。
1つは、この人は信頼できるかどうか。
もう1つは、この人は能力があるかどうか。
ほとんどの人は、能力が高いことを示そうとする傾向にあります。
能力が高いこと、相手に能力が高いと思われることが仕事につながると思い込んでいるからです。
しかし、これは間違いです。
能力よりも信頼できるかどうかの方が重要です。
信頼できると判断してもらえば、オキシトシンのレベルがあがるからです。
一方、能力が高いだけではお客さんは依然として防衛モードのままなのです。
防衛モードでは、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールはオキシトシンの分泌をおさえてしまいます。
脳が「この人は敵か味方か?闘うべきか逃げるべきか?」こういうモードになると、コルチゾールの分泌が急増します。
脳が敵のカテゴリーから味方のカテゴリーに移してくれるまでこの状態は続くことになります。
信頼には2種類あります。
人としての信頼と専門家としての信頼です。
今までとカテゴリーを変えて営業する場合、そのカテゴリーでもう専門家としての信頼を獲得する必要があります。
顧問先の社長から経営支援のプロとして信頼を獲得するには?というテーマで幹部の人たちと話し合ってみてください。