from 福元友則
スタッフのモチベーションが落ちていると感じる。
そんな時の参考にしてください。
とある先生に前々から疑問に思っていたことを聞いたことがあります。
そこは毎年大型のイベントをやっています。
だいたい100名ぐらいを集客する講演会です。
これをやるのは、労力もコストもなかなかにかかります。
ですので、どういう目的でやっているのか?みたいなことを聞きました。
するとその答えが意外でした。
というのも僕はお客様の満足度をあげるためか、新規顧問先の獲得のためという答えを予想していたからです。
税理士事務所に限らずたいていのイベントはこのどちらかを目的に開催されるケースがほとんどだからです。
ですが、この先生は従業員の満足度向上のため。
成長促進のためとのことでした。
今は人手不足の時代です。
応募をしてもなかなか採用できないなんて声もよく聞きます。
ですので、まずは離職をくいとめようと考えるのは当然です。
そこで従業員の満足度を向上させるためにまず考えられるのは福利厚生です。
ですが、中小企業の場合福利厚生が離職に影響をあたえるケースはあまりありません。
それよりも仕事の充実度をあげていくほうが効果的です。
仕事の充実度をあげるためには、
やりたい仕事をやらせてあげること
成長を実感させてあげること、
それからやりがいを感じさせてあげることです。
やりたい仕事とは、本人がはっきりしている場合もありますししていない場合もあります。やりながらこれが自分のやりたかった仕事だと気づくことも多々あるということです。
ですので、できるだけ多様な仕事をさせてあげられるようにしましょう。
また成長を実感できるようにすることもとても重要です。
というのも普通自分の成長を実感できることはそんなにありません。
実感するのは劇的に変化しないとわからないのですが、1日2日でそんな変化があるぐらい成長するのはまれなことです。
昨日と今日を比べるのであれば誰でもかんたんに比較できます。
ですが、これが先週と今週、先月と今月、3ヶ月前と今というように期間が長くなっていくと比較するのが難しくなっていきます。
3ヶ月前の自分の状態を正確に覚えている人はほとんどいないからです。
日誌を書くようにしたり、定期面談などで変化を見つけてほめてあげるなどするようにしましょう。
次に仕事のやりがいを感じさせてあげるですが、これはお客さんと会う機会をつくることが一番です。
特に内勤者の場合、自分が誰のために仕事をしているのかわからなくなっています。
自分に仕事を依頼してくる人のために仕事をしているような感覚についついなってしまいますが、本来は違いますよね。
なぜそんな間違いをするのかというと、お客さんに会っていないからです。
人は本能的に誰かの役に立ちたいという社会性を備えています。
この本能が満たされていないため不満がたまってしまうのです。
ですので、お客さんに会う機会をつくってあげましょう。
また喜んでいるお客さんの声を届けてあげましょう。
そうすることでもっと成長したいとか、もっと人の役に立ちたいとかそういう気持ちがでてくることで仕事に対するモチベーションが高まっていきます。
ですが、注意点もあります。
周りも同じように変わっていく必要がある点です。
本人が変わっているのに周りが前のままでは、羽ばたいていってしまいますから事務所全体で成長していかなければいけないのです。
繁忙期が終わると気が抜けてそのままモチベーションが低下してしまう人もいます。
そんな時の参考にしてください。