From:高名一成
「高名さん、ヒヤリングでは何を聞けばいいんですか?」
先日、こんな質問をされました。
この質問をしてきたのは税理士事務所に務める20代の職員さん。
来期の目標達成をするために営業のスキルを高めたいと考えているようでした。
営業においてヒヤリングは重要なことですよね。
相手の関係性や状況によってヒヤリングするべきことは変わってきますが、聴くべきことは次の2つです。
それは「悩み」と「願望」です。
悩みは今どんなことで困っているのか、何に対してイライラするのか、どんな不安や心配があるのか、ということです。
願望はどんな状態になりたいか、何を手に入れたいのか、ということです。
ヒヤリングではこの2つを聴き出してください。
この2つの間にあるもの、つまりこのギャップが「問題」になってきます。
そして、その問題を解決するために必要なものがあなたの商品ということになります。
これを聞き出すことができれば、商談に入る一連の流れが出来上がります。
見込み客との関係性にもよりますが、ヒヤリング時には聴く順番に気をつけましょう。
基本的には願望から聴いてください。
理由は単純で悩みはいきなり聞きづらいからです。
自分の弱みを見せたい人はあまりいません。
関係性が浅い場合、かなり慎重に質問していかなければ相手がイヤに気持ちになってしまうこともあります。
ですが、反対に願望を聴くのはカンタンです。
夢や目標を聴くことはカンタンだし、効かれてイヤな気持ちになる人もあまりいません。
だから、願望に対する質問を始めにしてください。
願望とは未来の話しです。
その話しを膨らませてから、現在の話しにスイッチしてください。
現在の話しにスイッチすれば、大抵悩みや問題の話しに自然と切り替わりますから。
ヒヤリング自体は順番に気をつけさえすれば、あまり難しくはありません。
そこから問題を見つけるのは僕たちのプロとしての腕の見せ所です。
ちなみにこのヒヤリングはコミュニケーションの一貫としてやることが望ましいです。
コミュニケーションの一貫としてやることで、自分も相手も気負わず話すことができるからです。
コミュニケーションとしてやればトレーニングにもなります。
税理士事務所は顧問先であれば、毎月コミュニケーションを十分に取れる時間があると思うので、ぜひその時にやってみてください。
ー高名一成