From:福元友則
先日、大手生命保険会社が中小企業の経営者向けの節税保険の販売を停止しました。
突然のことだったので、色んなところから戸惑いの声を聞きます。
加入を提案していた人も加入を検討していた人は特にですね。
また税務処理などにも影響がでてくるかもしれませんので、今日はこの話題を調べてみました。
今回販売停止になったことの発端は、国税庁が各生命保険会社に解約返戻率が50%を超える生命保険の損金算入できる割合を抑える意向を示したことによるようです。
おそらく節税保険によっておさえられている税額をシミュレーションして、徴収できる税金を増やす目的でのことだと思います。
また節税保険の仕組みを問題視したという説もあります。
保険はもともと金融庁の認可が必要なのですが、付加保険料に関しては認可がいりません。ですので、付加保険料を高額化することで保険料を高くし、そのリターンとして節税効果を高めているようです。
この仕組みに今回メスを入れられたということです。
生命保険の取り扱いについては、過去にも変更は何度もありました。
長期障害保険が全損から1/4に変更になったり、逓増定期が全損から1/2になったり。
こういった出来事から感じ取れること。
大きな流れとして、国は税収をあげるために、大企業ではなく中小企業をターゲットにしてきている。
ただでさえ、税理士の顧問先は赤字申告先の方が多いのが現状です。
赤字申告先は申告作業は楽(税金の計算がかんたん)でいいですが、本来税理士が得意し、お客さんが期待している節税がますますやりにくくなってくるかもしれません。
最近のITの進歩から、記帳型の業務がかなりなくなることが懸念されているときに、さらに決算対策での節税策が1つなくなるわけですからお客さんにとっては魅力が減る要因になってしまいました。
ですが、昔から使われている1番の節税対策で、ほとんどの税理士が提案できていないものがあります。
それは「顧客還元」です。
よく決算セールという言葉を目にしたり、耳にしたりすると思います。
あれは本来、ご愛顧いただいている既存のお客さんに対して利益還元のセールをしまうというものです。
これをやることで、お客さんに魅力的な会社だと再認識してもらい、また次の期の業績アップにも期待できるのです。
他にもお客さんが喜ぶマーケティングで節税対策できる方法がありますので、またの機会に紹介したいと思います。
節税対策での顧客還元セール、ぜひ覚えておいてください!
ー福元友則