From 福元友則
税理士事務所は、毎月の顧問料報酬と年1回もらう決算料という商品構成になっています。
決算料が収益商品という設定になっている事務所が多いわけですが、本当に収益商品になっているのかどうかチェックしてみましょう。
価格の設定が間違っていて最初から収益商品になっていないことがあります。
値引き交渉後に収益商品ではなくなっていることもあります。
担当が変わって収益商品ではなくなることもありますし、残業代を支給するようになって収益商品でなくなることもあります。
1人あたりの売上が800万円だとするとだいたい人時生産性は5,000円ぐらいになります。(税理士事務所の生産性の平均は1人700万円台らしいです。)
決算1件にかかる日数を3日とすると約10万円のコストがかかっていることになります。(1日7時間×3日=21時間×@5,000円)
決算を3日で組んで決算説明をして、提出書類の準備などでもう1日かかるとすると合計4日かかることになります。
そうするとコストが14万円ほどかかることになります。
これで利益が出るのか?
出る場合、いくら出るのか?
これは事務所の経費体質(間接費にかかりぐあい)によって違うので一概に言えません。
ですが、まずはどれだけ時間を投入してもいいのか把握しておかなければいけません。
いくら貰わないと利益が出ないのか見積もりした上で契約しましょう。
次に業績を伸ばしていく時に考えることです。
基本的に人時生産性が上がらない仕事をやると利益体質は変わりません。
今利益が出ていないのだとしたら同じような仕事をたくさん受注しても利益は増えないどころか、管理費などの間接費が増える分利益は悪くなりやすくなってしまいます。
ですので、人時生産性が上がることをやらなければいけません。
人時生産性を上げるには、もっと効率をよくするか単価をあげるかです。
何百円あげるのが目標であれば、効率アップもいいでしょう。
しかし1千円、2千円とあげるのであれば根本的にやることを変えなければいけません。
働く時間を変えずに1人あたりの売上を1千万円にするには、人時生産性6千円必要です。
これが1200万円(平均の1.5倍)であれば、人時生産性は7千円になります。
平均の2倍(1600万円)にしようと思うと人時生産性は9500円必要になります。
働く時間を増やして売上を増やすのではなく、働く時間を増やすことなく売上を増やすのが時代にあったやり方です。
その時には人時生産性を高めるようにしましょう。
またその時には、時間単価からやる業務を考えましょう。
また新しく取り組むことはより人時生産性を意識して取り組みはじめるようにしましょう。