From:福元友則
以前はマーケティングにB2Cマーケティング、B2Bマーケティングという区別がありませんでした。
マーケティングが必要なのはB2Cだと思われていたからです。
なぜこのような間違った思い込みがあったのかというと、それは日本がマーケティング後進国でものものづくりの技術国家であることと深く関係があります。
従来は伸びていく市場と、閉じられた商圏、いいものを作れば売れるという伝統的な考えがあわさって、商品志向がはびこっていました。
ところが近年、リーマンショック以降売上や利益の減少が続いています。
それは国内の人口減少による市場の縮小、それも継続的な縮小が原因の1つです。
またIT技術の飛躍的な進歩により日本市場もグローバル市場のうちの1つになってきました。
インターネットで世界がつながっているため、閉じられた市場が完全に消えてしまいました。
また技術の進歩が早すぎて、顧客の抱える問題もどんどん変わっていってしまいます。
より複雑化してもいます。
そうした環境に1から開発をしていてはついていけなくなってきました。
こういった環境の中で、今までの営業のやり方では限界を迎えていることが売上や利益にあらわれているのです。
今までのように営業先に出入りして、人間関係を構築する中で、色々と注文をもらうというスタイルでは契約につながらなくなっていってしまっているのです。
そこで注目されだしているのが、マーケティングなのです。
ところがB2CとB2Bでは全く商取引が異なります。
取引の特徴に大きな違いがあるのです。
そのため旧来のマーケティング手法をそのままあてはめただけではなかなか通用しません。
大きく違う点は次の通りです。
取引金額が大きく、1度取引がはじめれば基本リピート取引となる。
規模の大きい法人になると、意思決定者が複数人になる。
(とある研究では平均5.4人だという結果も出ています。)
取引は感情より合理性が重視される。
(相手に気に入られても、他の選択肢より魅力がなければ契約にいたりません。)
取引前に強い信頼関係が必要になる。
(衝動買いは望めなく、契約前に強い信頼関係を結べないと契約まで話をすすめれません。)
企業イメージも重要になってくる。
商品、サービスには付加価値がなにより重要。
(選択肢が豊富にあるため、差別化要因となる付加価値づくりが必須になる。)
これらの特徴から見てもわかる通り、昭和の時代の営業理論では全く通用しなくなっています。
押さえなければいけないポイントが違いすぎるからです。
法人営業の際に、まずは上記のような特徴を念頭に営業を考えてみてください。
契約までのサイクルが長くなり、さらに競合がたくさんいて相見積もりがいくつもある中で、お客さんはどうやって契約する業者を選ぶのでしょうか?
価格でしょうか?
それとも頼りになるパートナーでしょうか?
どんな専門性があれば頼りになると感じてくれるでしょうか?
ぜひ時間をとって考えてみてください!
ー福元友則