From:福元友則
ネタ探しをしていたら鳥嶋和彦さんのインタビュー記事を見つけました。
この内容が大変ためになったため先生にシェアしたいと思います。
鳥嶋和彦さんと聞いてもピンとこない人も「Dr.マシリト」と言えばわかる人もいるかもしれません。
「週刊少年ジャンプ」の元編集長であの鳥山明を発掘した人物です。
このインタビューではどうやって無名だった鳥山明を世界で一番有名な漫画家にまで育て上げたのかといった内容や、編集者としての心構えなどを話されていたのですが、この内容がコンサルタントや、顧問先の指導にとても役立つ内容でした。
内容が気になる人はぜひググって読んで見てほしいのですが、ここではポイントをいくつかに絞って紹介します。(ちなみにインタビューは前、中、後編となっていて、後編はまだ公開されていません。)
①わからないことはお客さんに聞く
鳥山さんも鳥嶋さんもお互い漫画家と編集者として新人の時からの付き合いらしく、デビューしてから1年半がたって作り上げたのが「Dr.スランプ」だったそうです。
もともと「Dr.スランプ」は自称天才科学者の則巻千兵衛を主役として考えていたらしく、キャラクターもたいへん気に入っていたそうです。なので、アラレちゃんは当初1話しか出て来ない予定だったのだとか。
ところが鳥嶋氏はアラレちゃんを主役にした方が売れるとピンときたそうです。
作家と編集の意見が割れたわけです。
コンサルタントと社長でも、社員と社長でも、意見が割れるというシーンはよくあると思います。
ビジネスの世界ではたいてい声を大きい方の意見が通ってしまうことの方が多いのですが、この時2人は賭けをして決めたそうです。
読者アンケートで3位に入ったら鳥嶋氏の意見を、入らなかったら鳥山氏の意見を採用すると。
結果3位に入ったことで主役はアラレちゃんのままいくことになったとか。
どちらの意見が正しいのかは、ビジネスの場合もお客さんが決めるという姿勢でテストをしてみるのがマーケッターとしてもおすすめです。
②伸びる漫画家と伸びない漫画家の違い
「作家に意見することから逃げると、作品が終わってしまいます。だから、緊張するかもしれないですが、言いにくいことでもきちんと伝えなけれないいけないのです。」
鳥嶋氏はこのようにも語っています。
これは中小企業を指導する税理士の先生やコンサルタントにも共通することではないでしょうか?!
経営指導なんてしずに、社長のご機嫌とりをしていた方がその場はうまくいきます。ですが、我々のような立場の人が好かれることを優先して意見しなくなるとその会社は終わりに向かってしまいます。
また伸びる漫画家と伸びない漫画家の違いですが、これは素直に話しがきけるかどうかだそうです。
ただ聞くだけじゃなく、こちらのフィードバックを聞いて「修正」できるかどうかが重要です。
漫画は読者に対してわかりやすさが重要らしいのですが、これは経営でも一緒。
お客さんは専門家ではないので、たいていの場合、商品のことがあまりよくわからない、理解できないのです。
でも売り手はその道の専門家なので、こだわりが強いほど難しくなってしまいがちです。
ですから、第3者の目を通して、こだわりはそのままにわかりやすく編集しなおしてあげることが重要なのです。
僕はこのインタビューを読んで顧問先とどうやって付き合うかについて、この2点以外にも非常にためになりました。
ぜひググってインタビューをぜんぶ読んでみてください。
ー福元友則