From:高名一成
以前、僕が会社に勤めていた時のこと。
とあるひとつの商品を販売することに力を入れようという時期がありました。
その商品はどんな人のどんな問題を解決するものなのか?どういったプロセスで売っていけばいいのか?会社で用意されたこの販促物をどんな風に使おうか?
こんなことを営業を始める前に考えました。
それで、「よし、まずはこんなイメージで営業をすすめてみよう」ということで営業を始めました。
すると、残念なことに全然売れませんでした・・・。
まぁ、そうカンタンに売れたら苦労はしませんが、この商品を売ることは会社から求められているので売らなくてはいけません。
このままだとマズいなと思いました。
しかし、今のやり方を継続しても、いい結果が出るイメージは全くありませんでした。
そこで、何が問題なのかを見直してみると、販促物など改善するべきものはたくさんありましたが、ある大きな問題に気づきました。
その問題とは、、、
取引条件どうなってる?
オファーが良くないということです。
今では、なぜ始めにそれを気付かなかったんだろうと恥ずかしく思いますが、オファーは営業する時の最も重要なことだと言っても過言ではありません。
オファーとはマーケティングでよく使われる言葉で「取引条件」のことです。
オファーが強いと商品はカンタンに売れます。逆にオファーが弱いとどんなに優れた商品でもなかなか売れません。
例えば、パソコンを買おうと思いAという家電量販店にいったとします。定員さんはパソコンに対する要望をヒアリングしてくれ、それに合ったパソコンを提案してくれました。
そして、価格を提示し購入しました。この時の取引条件はパソコンという商品そのものと、価格の2つです。
次にBという家電量販店に行きました。Bの量販店でもこちらの要望をヒアリングしてくれ、それに見合ったパソコンを提案してくれました。パソコンも価格もAのお店とほぼ同じです。
ですが、Bのお店では今買うと特典としてハードディスクを付けてくれるとのことでした。
この時の取引条件は、パソコンという商品と価格と特典の3つです。
まとめると、
A店の取引条件:商品、価格
B店の取引条件:商品、価格、特典
この様になります。
この場合、どちらで購入するでしょうか?
当然、B店になると思います。
この様にオファーの良し悪しで商品が売れるか売れないかは決まってしまいます。
特に競合が多い商品を取り扱っている場合はオファーは生命線です。
なので、僕は冒頭の商品が売れなかったときに、オファーを作り直して改めて営業をすることにしました。
すると、オファーが良くなったお陰か順調に売れる様になっていきました。
オファーを見直せ!
ご存知の方も多いと思いますが、僕たちはMAP経営さんと提案営業研修という研修を開催しています。
この研修は参加すると、僕が実際に使っている提案書のテンプレートがパワーポイントデータでもらえるという特典があります。
参加者の中でこの特典が欲しくて参加したという方もいました。
僕もセミナーに参加したり教材を買った時に商品以外のオファーに惹かれて買ったケースも多々あります。
もう、理解していただけたと思いますが、オファーにはものすごい力があります。
全く売れない商品がオファーを変えたことにより爆発的ヒットになったというケースもたくさんあります。
にも関わらず、多くの商品は「商品、価格」だけというオファーになっています。
もちろん、これで売れていれば問題ありません。
ですが、もし、今後あなたが営業に行き詰まった時にはオファーを見直してみるといいと思います。
同じ様な顧問先がいれば「オファーを見直してみてはどうですか?」とアドバイスするだけで、一気に売上が増える可能性も十分にあります。
ー高名一成
PS.
オファーの構成要素は特典以外にも数種類あります。他の構成要素に関してはまたの機会ということで、、、。