From:福元友則
ビジネスの世界の定説で
「アメリカの流行が○年後に日本にやってくる」
と言われています。
休みの日はどこにいっても大混雑なショッピングモール。
日本ではまだまだ大人気ですが、アメリカでは異変が起きています。
世界1号店はミネソタ州の屋内モール「サウスデールセンター」でオープンしたのは1956年のことだそうです。
それから約60年を経てどんどんショッピングモールが次々と廃墟、ゴーストタウン化しているそうです。
2018年は小売業が死んだ年と記憶されるかもしれません。
今年、アメリカでは3,800以上の店舗の閉店が予定されています。
ドラッグストア大手のウォルグリーン、トイザらス、Gapなどはそれぞれ数百店舗を閉鎖する予定になっています。
またメイシーズ、シアーズ、JCペニーなどの百貨店も数十店舗閉鎖する予定になっているそうです。
アメリカは小売業は完全に崩壊してしまっています。
日本では、1998年の国会にて、それまでの大型店を規制する考え方から一転して、
「大規模小売店舗立地法」が成立し、2000年から施行されました。
ちょうどこの頃から、「シャッター通り」とか「シャッター商店街」と言われる言葉を聞くようになりました。
大型ショッピングモールが地元の小売店を次々と潰していったのです。
それでも、まだ頑張ってやっているお店はたくさんあります。
世代交代に成功した商店街もあるでしょう。
でもこうしたところに次の衝撃波が来そうなのです。
アメリカで次々と小売店や、その小売店を潰して来たショッピングモールをも潰してしまう波です。
それがEC、インターネット通販、ネットショップです。
特にAmazonです。
日本でもこの分野は急成長していて、だいたい昨年対比で約10%伸びていっています。
この波をとめることは難しく、すでに置き換えがはじまっている業界は加速し、まだ置き換えられていない業界もこれから順番にECに移行していきます。
当然これは税理士業界にもくる波です。
業界のインターネット化が進むと何が起きるのか?
様々なことが起きますが、
「地域の概念がなくなる」
「価格競争が激化する」
「スピード感が劇的に早くなる」
こんなことが起きることが容易に想像されます。
税理士事務所にとって特に問題なのは地域の垣根がなくなることでしょう。
東京の事務所の顧問先がそこから何百キロと離れた地方であっても何も問題がなくなるからです。
今までは同じ地域の事務所が競合だと思っていたのが、急に全国の事務所すべてが競合になってしまう時代がもうすぐそこまで来ています。
これはピンチでもありますが、チャンスでもあります。
地域の垣根がなくなるということは、狭い商圏で商売していた事務所にも、巨大商圏が現れることにもなるからです。
こういう時代の変化を予測して今からどんな準備をしておくべきか考える時間をぜひとってください。
こういうのは歴史的にみて、いつも早い者勝ち、先行者に利益があるからです。
ー福元友則