From:高名一成
「そういえば、先日話していた顧問先の件はどうなりました?」
僕はある税理士の先生にこんな質問をしました。
すると、その先生は、
「ちょっと、聞いてくださいよ!あの社長との契約は解除しようと考えています」
と怒りだしました。
僕は「えっ!なんで!?」と驚きました、、、。
ことの経緯を説明しましょう。
僕は以前、この先生からコンサル先へのアドバイスの件で相談を受けました。
そのコンサル先の現状などをうかがい、今後どうアドバイスしていくのがいいのか?これからの方針を打ち合わせました。
打ち合わせは17時くらいからはじめ、途中で居酒屋に場所を変えて随分長い時間やりました。
たっぷり時間をかけてやったかいもあり、導きだされた方針に先生も満足気です。
それから数週間後、その先生と会う機会があったので冒頭の質問をしてみたのです。
そうしたら、契約解除を考えているなんていうから驚きました。
なぜ、そんなことになったのか聞いてみると理由は3つ。
・こっちの話しは聞く耳なし
・絶対やっちゃダメと言ったことをやってしまっている
・今、解決しようとしている問題を無視し、関係ないことばかりやりたがる
まぁ、これが事実であれば怒るのも仕方ありませんね。契約解除してもいいくらいの案件です。
せっかく考えてきたアドバイスは聞いてくれないし(自分から求めてきたくせに)、やるなと言ったことをやったあげく、状況が悪化してどうすればいいか聞いてきたりと、、、。
困っちゃいますよね。
でも、このケース珍しい話しではありません。よく聞く話しです。
これはもちろんクライアントに問題がありますが、コンサルタント側に落ち度があることもけっこうあります。
その落ち度とは問題教育の甘さです。
問題教育が甘いまま契約をしてしまうとこうなってしまうことが多いのです。
きちんと問題教育をしていればクライアントはその問題を解決することに行動をフォーカスすることができます。
余計なことはしませんし、その問題を解決するためのアドバイスを聞き入れ最適な行動をとるようになります。
だからコンサルは解決方法のノウハウを問題教育とセットで提供しなければいけません。
はじめに問題教育がきちんと出来ていたとしても、時間が経てば忘れてしまいます。
一度教えたから分かっているなんてことはありえません。
忘れてしまったり、理解が不足していることだってあります。
だから、今何が問題で経営に支障をきたしているのか?その問題を放置するとどんなことが起きるのか?
これをいろんな切り口で常に伝えてあげてください。
そうすれば、クライアントはぶれることなく経営を前に進めることができるでしょう。
コンサルタントの仕事はクライアントを導いてあげることなので、粘り強く導いてあげましょう。
ー高名一成