from 福元友則
昨日の高名のメルマガとネタが被りました!笑
本当は月曜日のメルマガにしようと思っていたのですが、コロナ対策の話の方が緊急性が高かったので後回しにしました。
今回はマーケティングの専門家が中居くんの記者会見を見て思ったことを書きます。
中居くんといえば、元SMAPのリーダー。
そしてアイドルが司会をするという流れをつくった人で、若干25歳にしてNHK紅白歌合戦の司会を務めたほどです。
ちなみにこれは当時の最年少記録を更新し、またアイドル初の快挙でもあるそうです。
また現在も出演番組や冠番組も多数あります。
そんな彼を円満退所で送り出すジャニーズに興味が湧きました。
中居くんが退所することによる損失はけっこうな金額(億単位)になるであろうことは想像に難くないからです。
ジャニーズ事務所は非上場企業なので詳しいことはわかりませんが、年商数千億円といわれています。
この売上の内訳を推測していくと、今回の中居くんの円満退所がなぜ実現したのかよくわかります。
ジャニーズ事務所の売上は主に次の3種類からなっています。
①テレビ出演料やCDなどのメディア売上
②ファンクラブの会費
③コンサート関連(入場料や物販)
この3分類はマーケティングの都合から分けた分類なので、ジャニーズがどう分けているのかは知りません。
ジャニーズが他の芸能事務所と比べて圧倒的に強いのは、ファンクラブの運営をしていること。
そしてその会員数が非常に多いことです。
SMAPが1番多かった時で100万人を超えていたうようです。
ですので、会費を年額1万円とすると会費だけで100億円の売上になります。
ファンクラブの会費は継続収入になりますので、、マーケティングでは継続収入になります。
そしてこの継続収入はこれだけの売上になっていてもこれがメインということではなく関係性を構築することが目的。
すなわちファンクラブの会員にタレントのことをもっと好きになってもらうこと、つまり見たい、会いたいと思ってもらうことにあります。
それが次につながるのですが、ジャニーズの収益の大半はおそらく③のコンサート関連になります。
これはマーケティングでは収益商品に該当します。
特にアリーナやドームでコンサートができるようになるとその収容人数から収益性が極端に高まるはずです。
東京ドームは収容人数3万人
京セラドームは5.5万人
福岡ドームは3万人
ナゴヤドームは4万人
札幌ドームは5.3万人です。
チケット代を計算しやすいように1万円とすると1日で3億円から5億5千万円ほどになります。
ここにまだグッズ売上が加算されることになります。
つまり売れっ子グループの収益性は数億円ではなく、すくなくとも数十億円、数百億円になることが予測できます。
こうしてみていくとわかるのが、中居くんのジャニーズにおけるポジション。
ファンクラブもありませんし、コンサートも開催できません。
あるのはメディア売上のみ。
これはジャニーズからするとファンを獲得するための集客商品。
儲けにつながる本業になかなかつながっていかない。
こういったことから、両者の思惑が一致して円満退所になったのではないかと思ってます。
このエピソードから、マーケティングの役割に応じた商品ラインナップをつくることの大切さと、本業でいかにもうけていくかの大切さ。
先生もぜひ時間をとって考えてみてください。