from 福元友則
新規事業をはじめる時や新しいことをやろうとする時にそれが儲かるかどうかを判断基準に参入するかどうかを決める人がいます。
もちろんこれは正しい判断の仕方です。
ビジネスである以上、それをやることでうまくいくと思えていないのならやるべきではないからです。(ボランティアや社会貢献としてやるなら別です。)
儲からないビジネスは、誰がやっても儲からないですし、逆に儲かるビジネスは誰がやってももうかります。
しかし、儲かるかどうかだけで決めてはいけません。
儲かるビジネスをはじめて、儲かっているのにそのビジネスをやめてしまう人もいます。
また儲かるビジネスをしていて、もっと仕事に打ち込めばもっと儲かるはずなのに仕事に打ち込めず他のことにはまってしまう人もいます。(大半の社長がそうかもしれません)
顧問先にもこういう社長さんが1人や2人はいらっしゃいますよね?
なぜこのようなことが起きてしまうのかというと、
ほとんどの人は、お金だけでは働けないからです。
もちろんある一定基準まではお金のために働きます。
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン教授の研究によると感情的幸福は年収7万5,000ドルまでは収入に比例して増えるけれども、それを超えると比例しなくなるそうです。
この理由はなぜかというと普通の人にはお金よりも大切にしているものがあるからです。
もしお金が一番の基準であれば、若くして成功しているはずです。
他人から何と言われようが、とにかくお金が第1であれば限りなく黒に近い儲かるけども倫理的にどうかとためらわれることも躊躇しないでしょう。
しかしほとんどの人は、そういう仕事やビジネスを嫌がります。
お金や売上だけを目標にしてどんどん行動していける人はほんの一握りなのです。
反対にほとんどの人は目標があっても行動はできません。
ですので、儲かるかどうかだかではなく、
自分に向いているかどうかや
やりがいを感じれれるかどうか
お客さんを好きになれそうか
お客さんに感謝されるかどうか
などを考慮しなければいけません。
そうしないとせっかくはじめたビジネスもそこそこに軌道に乗ると飽きてしまいます。
最近、既存の税理士業務だけではなく、新しい領域に関心を示している先生が増えています。
ぜひ何をはじめるべきかを考える時に参考にしてください。