From:高名一成
「メチャクチャいい商品が出来た!」
「よその商品より、クオリティの高い商品が出来た!」
「商品Aの問題点を改善したから、よりいい商品になった!」
ようやく完成した新商品。
もしくは改善、改良した既存商品。
きっと値段を高くしても売れるであろう、そんな淡い期待をいだいてリリースをする。
ところが、思い通りの価格で売れない。値下げしないと売れない。
こんなにいい商品なのに・・・・、一体なぜ?
実はこの話、珍しいことではありません。よくある話です。
もしかしたらあなたも経験があるのではないでしょうか?
実際に僕も経験があります。
利益を出すための高額商品を苦労して作ったのに、いざ営業してみると値下げしないと売れなかったんです…
ふつうはいい商品を作れば高く売れると考えますが、なぜこの様な逆のことが起きるのでしょうか?
値段を安くしないと売れない商品、
高くても売れる商品
それは、商品のクオリティが価格に反映されるタイプの商品と、そうではない商品とがあるからです。
前者のクオリティが価格に反映されないタイプの商品は専門用語でニーズ商品、価格に反映されるタイプの商品をウォンツ商品と呼びます。
ニーズ商品とは需要主導の必需品のことです。
ニーズ商品は欲しくて買うのではなく必要だから買うタイプの商品で、ティッシュペーパーなどの生活用品に代表されるものです。
こういった商品は欲しくて買うというより、必要だから買っているんじゃないでしょうか?
一般的に必要性に迫られた買い物をする場合、商品の質の良さよりも価格の安さが決め手になることがほとんです。
ですから、価格競争になりやすく、安くしないと売れない、売れても利益が出ない、これがニーズ商品の特徴です。
一方で、ウォンツ商品は欲求主導の贅沢品のことです。
ウォンツ商品は必要性はないけれど、どうしても欲しい!という欲求にかられて買うタイプの商品で、高級腕時計、高級車、宝石などに代表されるものです。
ウォンツ商品は商品の安さよりも、商品の質やブランド力が購買の決め手になります。(安いと売れない場合もあります)
この商品はお客さんの欲しいという欲求がとても高い状態にあるので、価格が高くても売れます。
ただし、価格が高いだけあって売れる数が少ないのが特徴です。
冒頭にいい商品を作っても高く売れるとは限らないとお伝えしましたが、いくら商品の質を高めても取り扱っているのがニーズ商品だと安くしないと売れないんです。
税理士事務所でいうと、、、、、
こういった話をするとウォンツ商品の方が重要だというイメージが強くなると思いますが、マーケティングではこの2つの商品をバランスよくもち合わせることが大切です。
では、税理士事務所でいうとどうでしょうか?
主力商品の税務顧問はニーズ商品でしょうか?ウォンツ商品でしょうか?
きっと税務顧問はニーズ商品に該当するでしょう。
お客さんは税務顧問を欲しくてたまらないから契約しているのではなく、申告しなくちゃいけないから税理士にお願いしているのではないでしょうか?
先ほど説明しましたが、必要性にかられて買うタイプの商品は価格競争になります。
税務顧問料は何年前から右肩下がりに減少傾向にありますが、その大きな理由はニーズ商品だからです。
最近では、事務所の売上を増やすために税務顧問を増やしているけど、顧問料の安さのせいで、売上が増えているけど利益が増えない、逆に減っているという相談が増えてきました。
ニーズ商品を売って儲けることができるのはTOP数%の大規模事務所だけなので、中規模、小規模事務所は別の儲かる仕組みを作る必要があります。
そこで、重要になってくるのがウォンツ商品です。
ウォンツ商品は単価が高いぶん売れると儲かるので、今後の税理士事業はウォンツ商品を売って儲かる体質を作ることが重要です。
儲からない商品を売って儲けようとするのではなく、儲かる商品を売って儲けるようにしましょう。
ただし、ウォンツ商品はB2Bの場合、新規客に売れるタイプの商品ではありません。
B2Bのウォンツ商品は基本的に既存客にしか売れません。
あなたもそうだと思いますが初めての取引で高額な買い物をしようと思いませんよね。
まずは、安価な取引からはじめ、信頼関係が出来上がってから単価の高い商品を買ったり取引をするのではないでしょうか?
これが人の購買行動の原理原則です。
ですから、経営ではニーズ商品もウォンツ商品も必要です。
今後の税理士事業の一番の課題は税務顧問先に高単価なウォンツ商品を売ることです。
実際、僕たちのクライアントで顧問先にウォンツ商品を売っているところがありますが、これをやっているところの顧問料単価と利益はグングン増えています。
税務顧問を増やしていた時とは比べ物にならないくらい事務所の利益体質がよくなりました。という声をいただいています。
ですから、このブログを読んでいるあなたにもぜひ取り組んでほしいと思っているんですが、この仕組みづくりは来月すぐに出来ることではありません。
2〜3年は継続的に取り組む必要があります。
ですから、数年後を見据えて今からウォンツ商品を作り、ウォンツ商品を売る仕組み作りを始めましょう。
数年後、今より顧問料単価は下がり、企業数はますます減ることが予想されています。
そうなってからウォンツ商品の仕組み作りに取り組むのでは、すでに手遅れな状態になっている可能性があります。
これは、今最優先に取り組まなくてはいけない緊急性はないけど重要な第2領域の仕事です。
ぜひ今後の経営方針のを考える上で検討してください。
ー高名一成
PS.
ウォンツ商品のオススメは顧問先の経営課題に合わせるのがオススメです!
お客さんの経営課題に合わせると営業が簡単かつ高単価で売れます!
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