From:高名一成
営業の現場では商談の最中にお客さんから値引きの要望をいただくことがあります。
営業したことがある人なら誰もが経験しているはずです。
営業サイドからすればネガティブなことなので、できれば避けたいことの1つです。
これを避けるためには、問題解決型営業をしなければいけません。
この営業方法の対になるのが売込型営業なのですが、これをやると高確率で値引きされてしまいます。
だから、問題解決型営業を身につけることはとても重要なことですが、この営業方法を身につけていても値引きを避けられない時があります。
それは、取り扱っている商品が安くしか売れないタイプの商品の場合です。
世の中には2つのタイプの商品があります。
それは、「欲しいから買う商品」と「必要性にかられて買う商品」です。
欲しいから買う商品は欲求主導の贅沢品のことで、専門用語でウォンツ商品と呼びます。
これは必要ではないけれど、欲しいという気持ちから買ってしまう商品のことです。
人は自分が欲しいと思うものに関してはどうにかして手にいれたいと思っています。
その結果、高いお金を払ってでも買ってしまいます。
例えば、高級腕時計、高級車などの嗜好性の高い商品が当てはまります。
これらの商品が無ければ生活できないなんてことはありません。
でも、欲しいという欲求から買ってしまうのです。
一方で必要性にかられて買う商品は需要主導の必需品のことで、専門用語でニーズ商品と呼びます。
お客さんは欲しくて買うのではなく、必要性があるので買います。
人は必要だから買わなければいけない商品は極力安くすませようという傾向があります。
例えば、ティッシュやトイレットペーパーなど生活用品に代表されるようなものが当てはまります。
これらの商品は無ければ生活ができませんね。
想像してみるとわかると思いますが、これらの商品を買う時はできるだけ安く買おうとしますよね。
この様な理由から、どんなに営業スキルがあろうとニーズ商品を売っていると値引きされやすいのです。
なので、ニーズ商品を取り扱っているのであれば、値引きはある程度避けられない問題です。
値引きを避けるにはウォンツ商品を売ればいいのです。
ちゃんと言うとウォンツ商品の営業をしていても値引きはありますが、ウォンツ商品はそもそも金額が高い分、営業コストとして割り切ることができます。
大切なのはこの2つのタイプの商品をバランスよく取り扱うことです。
そうすることで、ニーズ商品を売って関係性を作り、その上でウォンツ商品を売るという仕組みが出来上がります。
税理士事務所はこれまで税務顧問はニーズ商品1本で経営をしていましたが、ウォンツ商品を取り扱う事務所が増えてきました。
もし、あなたもウォンツ商品を持っていないとしたらウォンツ商品を作りましょう。
ウォンツ商品を作る時のポイントは、お客さんが何を欲しがっていものを徹底的にリサーチすることです。
コロナによって中小企業の社長にはいろいろなウォンツができました。
いま、顧問先が問題として抱えていること、悩んでいること、きっとその解決方法がウォンツ商品になります。
ー高名一成
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